東京から月まで

東京在住。猫と日常。日々のことなど。

『得したのか損したのかわからない日曜』

少し朝寝坊をして、微睡む。快晴。風が強いけど、心地いい。それで、朝食を食べてから掃除、洗濯。風が強くて、布団や洗濯ものが飛ばされそうになるけれどお日様のもとに干したい。窓を開けていると猫たちがベランダに出ようとする。嫁はそれをさせないようにするけれど、僕一人の時はこっそりと出してあげる。日向ぼっこが気持ちいいだろうから。

午後から少し外へ。いつも最寄りの駅で、ペットボトルの珈琲を買うのだけど、今日もいつも通り、150円の珈琲を買おうと思い、200円を自販機に投入した。するとなぜか100円と表示される。お釣りのところにも100円は無い。あれ?と思って100円を入れ忘れたかなと思ったけど、確かに200円入れた。それで、おかしいなぁと思い、お釣りをだそうとすると100円の表示が消えて、そのまま音沙汰なく静かになってしまった。おつりも帰ってこない。何もしてないのに200円を自販機にのまれてしまう。なんだこれは。さすがに問い合わせようと思い、自販機に記載がある問い合わせ窓口に電話をしてみたものの日曜なのでお休みだという。謎の現状で200円が失われた。モヤモヤとしつつ電車に乗る。

北参道駅から外へ出て新宿御苑へ。夕方までそこでのんびりしようと思った。するとやけに多くの人たちが新宿御苑へ入っていく。なんでも無料開放日ということで入園料がかからないらしい。日曜だし人もたくさん。おまけに桜もきれいに咲いている。入園料がかからないので、得したのだけど、200円持ってかれたので、なんだかよくわからない気持ちになる。

園内の桜はだいぶ咲いていて、綺麗だった。芝生の上に寝転がってぼんやりしつつ、ぼんやりのお供は、山内マリコさんの小説「あの娘は貴族」。山内マリコさんの本は本当に読みやすいし、女性の心情を描くのが上手だなぁと感心してしまう。そのうえ、この作品は東京のいわゆるお金持ちを題材にした作品なのだけど、僕も街を歩いていて感じる先祖代々からの金持ちの人たちというのが東京には確かに存在して、そのなんというか、途方もない金持ちの人たちの実態のようなものを、2名の女性の視点から描く。その巧みさ。

閉園間際までぼんやり本を読んでいた。日が暮れてくるとうっすらと肌寒い感じだけど、それでも薄手の上着だけで充分。いよいよ春めいてきた感じ。

しばらくは桜の季節を愉しめたらいいなぁと思う。