東京から月まで

東京在住。猫と日常。日々のことなど。

『5月最後の週末に』

土曜。快晴。良い天気。新宿などのデパートもオープンしていて、混雑していた。高橋しんさんの漫画「花と奥たん」は、2巻までしか発売されてないと思っていたら、いつの間にか5巻まで出ており、完結していた。いつの間に。というか、2巻まで買っていたのはいつだったっけ?覚えてないくらい昔。で、買ってなかった3巻からまとめて購入。繰り返される毎日を表現する(のだと思うけれど)ため、あえて、同じカット、同じコマを使って始まり、終わるようにしているけれど、さすがに絵のタッチが変わってきていた。お話としては完結したものの、あえて、物語としては、バックグラウンドとして描かれた東京に咲いた花のことや、伏線のようなものに触れずに、主軸として描き続けた奥たんの日常だけを描き続ける。この先も、その世界の日常が続く。それは息苦しいながらも終わらない日常を生きていかねばならない現代と通じる気がする。

夜、家に帰ると、ケンタッキーフライドチキンのファミリーセットがあり、驚くほどのボリュームのチキンがあったが、お腹が空いていたので結果、食べ切ってしまった。そういえば、知り合いが、ケンタッキーを作ったカーネルサンダースがいかに過酷な人生を歩みつつ、ケンタッキーフライドチキンを誕生させたかを力強く語ってくれたことがあったが、それほど熱心に語ったものの、チキンに関しては「ほぼ油を食ってるようなもの」と一刀両断するという離れ業を披露したことがあった。まぁ、その油が旨いということだが。

夜、タランティーノの『ワンス・アポン・ア・タイム イン ハリウッド』を観る。実話を基に1969年のハリウッドの、徐々に売れなくなってくる俳優と、そのスタントマンの物語を中心に描く映画。いい意味で大きな物語があるわけではなく、淡々と進んで行く。こういった脚本、作品が企画として成立するのは、タランティーノだからという理由もあるのではないか。当時のヒッピーと呼ばれる若者たちの扱われ方は、ある意味で嫌われ者だ。彼ら自身が目の見えない老人を騙して強引に住み込んでいるという設定でもあるし、実話(であると初めて知りました)である女優を殺した犯罪者としての一面もあり、彼らは物語のクライマックスにこれでもかくらいのやられ方をする。ピークが過ぎた俳優の焦りをコミカルに演じるディカプリオと、自身の妻を殺したと噂されるスタントマンを淡々と演じるブラッドピット。どちらも良い具合に歳を重ねていて、なんというかある意味で、じっくりとした印象の作品。

日曜。起きてから掃除をし、筋トレをする。汗をかいてさっと風呂に入る。午後からは少し街へ出る。街は賑わっていた。ちょっと用事があり、家族でカラオケに。驚くほど混んでいた。で、夜、家族で食事をしに池袋の飲食店に入る。まだ数席、テーブルが空いているのに、お客さんが来た時、「コロナのため」ということで来店をお断りしていて、まだまだ外食産業は大変だとしみじみ思う。店を出て、歩いて帰るとまだ閉まっている店も目につく。明日から6月。これからどうなっていくのか。