東京から月まで

東京在住。猫と日常。日々のことなど。

『眺めのいい場所』

事務所作業が多い中で、時々、1日打合せや仕事で外にでていることもある。この日はそんな感じで一日中、外にいた。晴れているので油断していると、意外と肌寒くシャツとジャケットだけだと肌寒かった。

 

夕方の打合せが三軒茶屋で、少し早めに着いたので、キャロットタワーという駅前にある建物の26階の展望室へ行ってみる。大きな窓と少しばかり座席のスペースがある。日が暮れ始めている時間だった。少し雲が多かったけど、徐々に日が暮れかける時間で、下の方では建物に光がぽつぽつと点きはじめていた。夕日は雲の中にあって、その後光が射して空がオレンジ色になっていた。雲はやけに灰色でそのコントラストがなんだか、なんというのか、少しばかり不穏な暗さを感じさせる。だけど、展望室はやけにのどかで、家族連れや、学校帰りに談笑している学生、写真を取りに来た人など、いろいろな人がいた。

 

打合せが終わって、渋谷を通って事務所に戻る。渋谷はやけに人がいた。事務所に戻ってから、事務所の中にある劇場で行われていたお芝居を観る。とても好きな演出で、光がきれい。そして、音楽が良い。シガーロスアルヴォ・ペルトの楽曲が使用されていて、劇空間とマッチしていてハッと息をのむ。そして、他にも初めて聴くアーティストの音楽でとても素敵な曲があったので、誰の音楽なのかを演出家さんにたずねると、Taraf de Hidouksというハンガリーのバンドだと教えてくれた。Spotifyで調べると出てくるわけなので、本当に便利な時代だ。帰りの電車の中でそのバンドの音楽を聴く。いろいろな楽器が使われるなんだか祝祭のような音楽。聞き馴染みのない遠い国の音楽なのに、既視感があるのはなぜだろうと思う。

 

仕事終わり、電車から降りると、夜風が冷たい。もう、ほんと、冬間近だと思わせる。