東京から月まで

東京在住。猫と日常。日々のことなど。

『祝日前のバタバタ』

 

朝、少し早めに起きて、娘と朝食。娘が自分たちで作っている自主映画で、娘自身が出るシーンで涙を流さねばならないらしく、目薬を使ってタイミングよく涙を出る方法を探っているとのこと。

娘が映画の中で涙を流さねばならないということで、目薬を駆使しようとしていた。撮影の中で泣くのは難しいという。それでも「泣き」が画として必要だという。「涙」とはなんなのだろう。僕もおっさんになり涙腺が緩んできて、先日みた「SABAKAN」でもウルっときたし、「14歳の轍」でもウルっときた。ただ、それだからといって泣くことに特に意図はないのだけれど、映画の中に「涙」をいれようとすることは、どこか劇的な意識がある。そして、映画を作る小学生同士で意識的か無意識かはさておき、「涙」を映画に使おうとする狙いがあること自体が、何か、こう、ちょっと劇的な意識を映画に持っているのだなと思うが、そういうものは、自分たちで作ってやがていろいろ気付いていくのだろう。

仕事があり、渋谷へ。朝は少し晴れて気持ちが良い。Tシャツだとうっすら肌寒いくらい。歩いていると、公孫樹の独特の匂いがする。そういう季節がやってきた。

現場仕事を終えて、別の用事で赤坂へ。そこで使いだてをしてから事務所に戻ろうと千代田線の赤坂駅まで歩こうと思ったけれど、銀座線の溜池山王駅の方が近いようだったので、そこまで歩くことに。地下に歩ける通路がある。案内表示を見ると、その地下のルートを、千代田線の国会議事堂前駅まで行ける。どれほど地下の道が作られているのか。東京は穴ぼこだらけ。

その後も、いろいろと仕事。来週の怒涛にさらに輪をかけていろいろ覆いかぶさってくる。金曜が祝日ということもあり、さらに今秋にやらねばならないことも畳みかけてやってくる。忙しさの中で、諸々忘れないようにしなくてはならないのだけれども、油断するといろいろ忘れてしまいそう。

そんな最中、また台風が発生するという。それはもちろん仕方が無いのだけど、週末の仕事に影響が出そうでそれが滅入る。仕事終わり、まだ職場の近くは雨は降ってない。夜から天気がくずれるというがどうなのだろう。いずれにしても、空気はひんやりしている。肌寒い。このまま本格的な秋に突入するのか。まだ半袖でいたいのだけれども。

桜井圭介さんが、以前に「ユリイカ宮沢章夫特集号」に寄稿された文章をアップされていて、それを読む。「ユリイカ宮沢章夫特集号」は発売当時に購入して、時々読み返していたけれど、さすがに最近は読んでなかった。

 

sakurah.hatenablog.com

 

そこで引用されている宮沢章夫さんの文章。孫引き。

<私は、舞台上に存在する世界に俳優が生きていればいいと考える。「見せる身体」ではなく、「生きる身体」だ。(中略)生きている身体は、どこか歪んでいるに違いなく、個々に差異を抱え、生きる身体がただそこに立っていれば、それだけで、表現が生まれる。「差異」そのものが、「表現」になる。(「ただ立つ」95年シアターアーツ誌所収より)>

 

そういえば、今年は、青山真治さんもお亡くなりになっていた。お二人はとても親交があって、「トーキョー/不在/ハムレット」のパンフレットで対談もされていた。