東京から月まで

東京在住。猫と日常。日々のことなど。

埼京生活『稽古稽古』

千原兄弟のDVDを見たことを日記に書いたら大学の先輩のFさんが千原兄弟の他の作品もいろいろ薦めてくれた。『囚』や『PINK』等。いやー、こうなったらビデオも本もいろいろ見ます。かなり今更ではありますが千原兄弟が気になってますので。あと『プロペラ〜』にも出演していた元ジャリズム渡辺鐘さんが作家で関わっているTBSラジオ雨上がり決死隊のべしゃりぶりんっ!』とういラジオ番組も教えてもらった。それも聞いてみたい。


■ 30日(水)。荻窪の稽古場で稽古。早めに荻窪に着いたので駅の近くの商店街にある喫茶店で台本を読み返してみたり、この前食べて美味かったチャーハンがあるラーメン屋に行ったりする。平日なので役者のみんなは仕事上がりでちょっと遅れるだろうと勝手に思い込んでのうのうとしていたら、一人役者が時間通り来ていて、稽古場の前で途方にくれていますと連絡が来た。迂闊。慌てて稽古場へ行く。寒い中で待たせてしまい申し訳ないことをした。


■ 稽古は風俗嬢と若者が出てくるシーンをやる。このシーンは風俗嬢の回想シーンが途中にあり、風俗嬢の母親が出てきたりするシーンで、ちょっと過去と現代の時間が入り乱れている。芝居でいいなぁと思うことは、そういうときに「時は○○年〜」とかそういうことをいちいち説明しなくてもいいこと。ごっちゃになっても成立できるから、リアルな時間軸だけじゃない不思議な空間を舞台上に作り出せる。おそらくそういう空間は舞台特有のものではないだろうか。実際の舞台がかなり狭いのでうまくしないとごちゃごちゃしてしまうからそこも気をつける。何度か読んでから、台本を持ったまま立って稽古してみる。このシーンの方向性が少し見えた気がする。ただ、まだ役者の人たち自身がやりづらそうにしている。まぁまだ始めたばかりだし当然だけど。役者が台本を離して練習できるようになったらもっといろいろ作りこめるはず。何度も書いてる気がするけどまずは慣れてもらうしかない。慣れてくると、役者の人たちもいろいろと自分から演技の工夫をするようになってくる。工夫をするということは、ゆとりがあるということで、演技のふり幅を大きくすることができるわけだ。そうやってふり幅を大きくしてもらいつつ、こっちはどんどんそのシーンを研ぎ澄ませていく。捨ててしまう部分も多くなってしまうけど、その分残った部分の精度は高いはず。いろんな演技を試しつつ、少しずつ固めていく。だからとにかく反復しかない。身体で覚えてもらうというか馴染んでもらう。


■ で、その場面から続く女性による日記の朗読シーンの稽古。このシーンでかげわたりに演奏してもらう「アカシヤ」のリミックスバージョンを聞いたり、29日に稽古をした別の朗読シーンを踏まえて、この場面を最初に稽古したときの感じから大幅に変えてみる。それに伴い台本も削ってみる。時間が足りなかったので数回しか読めなかったのだけど、これはこれでまた別の雰囲気をだせそうな感じに思えた。まぁまだ時間はある、はず、なのでいろいろ試してみれたらなと思う。


■ 稽古後、映像の谷川さんとちょっと打ち合わせ。29日に撮ったばかりの線路の映像をちょっと編集して持ってきてくれた。素早い。今回の芝居では映像を使うシーンが結構多く、まだまだたくさん撮影しなくてはならない。谷川さんは自身が主宰している劇団の公演準備も重なってるので、ほんといろいろ申し訳ない気になる。


■ 気がつけばもう12月か。今年ももうあと1ヶ月。こういう季節になるといつも思うことだけど、1年なんてあっという間だ。