東京から月まで

東京在住。猫と日常。日々のことなど。

埼京生活『東武伊勢崎線の風景』

■ 個人的なことなんだけど、ちょっと腹立つ事態に巻き込まれてしまった。相手側のだらしない対応のせいでいろいろむかつく。むかつくだけならいいんだけど、そのせいでいろんなことに影響がでるので、どうにもやりきれない。その件に関しては、相手側からの連絡待ちの状態なのだけど、出方によってはいろいろ考えなくてはならない。忙しい時期にめんどうなことになってしまった。


■ 28日(月)。大崎で横浜の大学生のTくんと会う。二人がともに電車で出やすい場所を考えるとJR大崎駅だったのでなんとなく大崎を待ち合わせ場所にしてみたのだけど、山手線沿いなのに意外と何もない場所で、駅前に喫茶店や居酒屋がチョロっとある程度だった。とりあえず駅前にあるサンマルクカフェに入っていろいろ話す。Tくんは僕が知らない面白いことをいろいろ考えていて勉強になる。そういうわけでいろいろ熱中して話をしていると、店員に「すいません、そろそろ閉店の時間です」と声をかけられた。時計を見るとまだ21時。しかしまわりの店もぞくぞくと閉店していた。早いぞ、大崎の店たち。仕方がないので居酒屋に移動して、また話す。お薦めのいろいろな本や映画も教えてもらえた。いろいろ刺激を受ける。


■ 29日(火)。日中、カタカナの谷川さんと1月の芝居で使う映像撮影のため北千住駅で待ち合わせ。走る車内から見た線路を撮影するため。できれば15分以上ノンストップで走り続けて線路を撮影したく、思いついたのが小田急線の下北沢〜新百合ヶ丘を一気に走る特別快速と北千住〜春日部を一気に走る快速の2つだった。で、北千住〜春日部間にしてみた。それはまぁ多分に馴染み深さというのが理由だ。僕はずっと埼玉に住んでいて、子供のころからずっと東武伊勢崎線に乗って東京に向かっていた。栃木や埼玉から東京へ向かう人を乗せるための私鉄。東京近郊。ベットタウンとでもいうのか。その似たような顔をした面白みのない住宅街が東武伊勢崎線からの風景だ。荒川を越えるまでその退屈な風景が続くのだけど、僕にとってはその風景が東京へ続く風景だった。


■ まずは北千住から快速に乗って春日部へ行ってみる。車内でとりあえずカメラを回してみる。線路がいい具合にうねったりしている。実は谷川さんも東武伊勢崎線には縁があるらしくいろいろな話で盛り上がる。春日部には20分ほどで到着。早い。で、再び春日部から快速に乗り込む。撮影。線路が画面の真ん中あたりに写りこむようにしてカメラを固定して撮影してみる。時にうねりながら、時には別の線路と交わりながら、線路は進む。ずっと見てると脈打ってるみたい。それをずっと撮影してみる。まったく計算してなかったのだけど時間が15時前後で陽がいい具合に傾いていて線路にひかりが当たりとてもきれいだった。東京へ続く線路。日々、どれだけの人がこの線路を使って東京へ向かっているのだろう。そんなことをぼんやりと思ってみる。車内はやけに静かだった。北千住へたどり着く直前、荒川の陸橋に差し掛かって不意に空間が開放されたような感覚を覚える。ちょっと感動すらしてしまった。そのあたりの映像はとてもいい感じのが撮れた気がして二人で興奮した。ちょっと電車の窓が汚くて、それが気になったといえば気になったけど概ね問題なく撮影終了したと思う。


■ 夜は上高井戸の集会所で稽古。今回の芝居ではいくつか文章を朗読をするシーンがあり、その一つの場面を稽古してみる。4人の役者に読んでもらうある場面では最初は1人で読んでいるところに次々と人が入れ替わり加わっていき、最後は4人で大きなノイズのような具合になるのが望ましく、そのバランスをうまく調整しながら読んでみる。途中の2人から3人ぐらいが同時に話しているという状態を作るのが難しく、どこかでタイミングが外れると他の人が台詞を読み終えてしまって1人だけで台詞を読むようになってしまい急に音量がダウンしてしまい、迫力がなくなってしまう。どんどん音量が大きくなってくるのが望ましい。とりあえず何度か読んでいるうちにちょっとずつ手ごたえを感じられるようになってきた。ただまだ音量というか迫力が足りない気がする。とりあえず反復が必要だ。


■ 他にもいくつか抜きで稽古。とりあえずは本読み。役者からいくつか台詞に関する指摘を受ける。それは一人称の呼び方なんだけど、僕が何も考えずに「私」と書いていた部分が、その場面では適当じゃないのではないかと指摘を受ける。こっちが気にしてなかったような台詞だったけど、言われてみるとそれは確かにその通りだと感じる。僕のつめの甘さもあるけど、人に読んでもらうことで気づくことがある。うーん、なるほどなるほど。


■ とにかくまずは慣れてもらう。台詞になれてもらう。一緒に演じる役者に慣れてもらう。それまではできるだけ繰り返して台本を読んでみる。反復反復。