東京から月まで

東京在住。猫と日常。日々のことなど。

東京の果て『寒い週末』

■ 寒さがいきなりきた。昨日はあまりに寒くてびっくりした。で、今朝、天気予報をみるともう最高気温でさえ10℃を下回っている。本格的な冬到来か。


■ 9日(金)。都内某所で芝居用の映像撮影。こんな季節なので職場では忘年会があったのだけど、この日に撮影をしておかないと今後のスケジュール的によろしくない素材だったので、忘年会は断らせてもらった。撮影する素材はコピー機コピー機が紙を何枚もコピーしていくのを撮影する。いろいろアングルを変えて撮影してみる。ただただ撮影してみる。カメラ越しにコピーされる紙を見ていると、なんだかボーっとしてくるけど、そういった運動のようなものを見ているのは結構面白い。それにしても師走のこんな季節にコピー機にカメラを向けて何してんだろうなとちょっとおかしくなってくる。


■ 10日(土)。日中、かげわたりの練習を見に行く。公演で演奏してもらう曲は着々と固まりつつあるように感じる。いくつか役者の台詞やSE等によってきっかけが関わってくる部分を打ち合わせ。1秒とか2秒のズレは生演奏なので間違いなく出てくるわけで、そういったえらい細かい調整はできないものの、できる限り曲の時間を調整してもらうようにお願いしている。こういったことは音楽単体のライブでなら考えなくていいことだと思うから、大変な作業だと思う。さらに、曲によっては場面の都合上、尺を短縮して演奏してもらう曲もあり、当然、そういった短縮で曲のイメージを壊さないように配慮しつつも、やはり大事な曲を短縮して弾いてもらうことに申し訳ない気分になる。


■ で、一箇所、ある詩を役者全員で朗読するシーンがあり、ここをどうやって演出していこうか悩んでいたんだけど、そのシーンで演奏してもらう曲を聴いて、役者に読んでもらうのではなく、ボーカルの家常さんに読んでもらうことにした。それで役者には別のことをしてもらおうと考えてる。その方がぐっとくる気がしたから。こういった急な思いつきでも、それをすんなり受け入れてくれて、そっちの方向で演奏を考えてくれるので本当にありがたい。


■ 土曜日曜は夕方から芝居の稽古。数日間、世田谷区内での稽古になる。流浪の民のつらさよ。稽古場の最寄り駅は三軒茶屋なのだけど、駅から10分ほど歩くところにあり、これが非常に分かりにくい。世田谷は住宅街になると道路が入り組んでてどこがどこだか分からなくなる。案の定、迷子続出。土曜、日曜あわせて5人ほどの役者が迷子になった。こうなるといよいよ本格的な流浪の民だ。


■ 芝居の中で、風俗嬢と若者が会話をするシーンがあり、風俗嬢というのはどういう感じで客と接するのかと風俗嬢役の役者に訊ねられて、どう説明しようかと思っていたら、別の役者さんが「この設定だとね、これはつまり・・」とそういった業界に関する自分なりの知識をいろいろと披露してくれた。なるほどとみんなで感心してみたりしたのだけど、知識の豊富さから返って「さすが、いろいろ経験してると違いますね」とみんなからからかわれるはめになってしまい、そう言われて「いや、まぁ、芸の肥やしにね・・」と照れながら弁明していたのが面白くて、みんなで笑ってしまった。


■ 稽古はいくつかの箇所を抜きで稽古。4時間くらいの稽古だとあっという間に過ぎていく。稽古を終えて外に出たら、いよいよ寒さが厳しくなっていた。天気予報では雪が降る可能性もあると言っていたらしく、空を見ると確かに雪を降らせそうな色をした雲が空を覆っていた。雪が降るといろいろやっかいだなぁと考えてしまうのは、生活と雪が密接に関わる北海道で数年間過ごした経験とかが影響しているんだと思うけど、それにしても子供の頃は雪が降るとあれほどわくわくしていたのに、考え方など簡単に変わってしまうもんなんだなぁと自分のことながら思ったりした。