東京から月まで

東京在住。猫と日常。日々のことなど。

『小声の謝罪』

tokyomoon2014-12-04

最近、頭痛がすることが多く、これは何か身体の異常かと不安になったのだけど、日頃の生活状況を振り返るとどうやら歯の痛みからくる頭痛のようだ。虫歯の治療を放置したツケと思われる。それで雑司が谷近辺の歯医者に電話をかけるのだけど、どこもやけに混んでいる。誰もが歯に悩みを抱えているのか。週明けに予約が取れたけど、今後また予約と仕事の兼ね合いが出てくると思うとそれで憂鬱になる。予約をとるのが面倒になり通院を辞めてしまわないようにしなければならない。


そういった頭痛(歯痛)のせいか、少し気分が落ちている時は、なにか壮大な映画を観たくなる。壮大といっても『サクリファイス』とかそっちの壮大ではなく、爆発があったり車が大破したりするやつで、うちにあるDVDではもっぱらスピルバーグの『宇宙戦争』。で、それをデッキにいれる。謎の地球外生物が出現するまでの少しの時間、親子のアレコレがあるけれどそういった部分の描写を横目にしつつ、嵐がやってきて地面が割れて地球外生物が飛び出すあたりから「きたー」となる。自分でもよく分からないのだけど、『宇宙戦争』の車で逃げる時のカメラがグルグルと動くあのワンカットのシーンが好きで、あれを観ると少し気分が持ち上がる。考えてみれば『トゥモローワールド』と『宇宙戦争』は、主人公の立ち位置が似ている。車で長回しのシーンがあるのも奇妙な一致。だけど描き方は違うなぁと思う。そこに監督の思想が現れる。僕はどちらも好き。だけど気分が落ちている時に『トゥモローワールド』は観たいとは思わないけど。


昨日の夜、近所のオリジン弁当で夜ご飯を買ってできるのを待っていた。店員さんは外国の方でおそらく中東の方と思われた。年齢は僕より少し若いか同じくらい。少し覚束ない対応だったけどそれは仕方がないだろう。それで弁当ができるのを待っていると、客の1人が突然怒鳴った。中年の男性。「あんたの言われた通りに出したんだよ」と店員に言っている。どうやら最初に店員が会計額を伝えたのが340円だったらしいので、ぴったりの小銭で払ったら、実際は344円と端数がでていたらしい。中年の男性は繰り返し「あんたの言われた通りに出したろ」と言う。一歩も引かないというよりは何かを待っている感じだった。店員が「すいません」と片言の小声で言う。すると中年の男性は何も言わず財布から端数の小銭を出して去って行った。客と店員という関係で見ればそういった問答もあるのかもしれないけれど、これが人と人の関係で見るならばどうなのか。その外国の方は、どこかで覚えたのだろう「すいません」という謝罪を意味する日本語を、どんな気持ちで発したのか。


なんとなく嫌な気分になって家に帰ると、残念なお知らせが一つ届いていた。追い打ちってほどではないけど、うーん。まだまだこれからもっと頑張らねばならぬ。次を進めねば。それがあったわけではないのだけど、コタツでぼんやりとしてしまいそのまま寝てしまった。朝に、嫁から凄く怒られる。娘が中耳炎で少し体調を崩していたこともあり、何もせずにグダグダとコタツで寝ていたからだろう。二階にあがり布団で寝る。


それでまた、朝に娘から起こされる。薬が効いたのか娘は元気になっていた。外はまだ、暗い。電気をつけたり消したりして遊んでいる。電気を着けると「朝になり」、豆電球にすると「夕暮れて」、電気を消すと「夜になる」、という。愉しい発見をしてくれる。