東京から月まで

東京在住。猫と日常。日々のことなど。

『すれ違った月曜日』

tokyomoon2015-04-28

奥歯の治療を歯医者でやってもらっている。かつて治療したものの、また虫歯になってしまっており歯医者さん曰く半分に割って根元をきれいにしなくてはならないらしい。言われるままに「わかりました」と従うと、麻酔を刺される。それでうつらうつらしていると、終わりましたと言われ、「じゃ、こちら、半分とりましたんで」と真っ二つに切ったような奥歯を見せられた。本当に半分に割るんだなぁと思った。それでしばらく口の中が血だらけで唾を吐くと血が混じる。面白がってやっていると、麻酔が切れると歯が痛くてたまらなくなる。


大学を休学していたとき、都内の演劇の養成所のようなものに一年通っていた。今思うと軽い気持ちで通っていたような気がする。そこでいろいろ教わった方の舞台が先日あった。観に行こうと思っていたけど都合がつかなかった。一緒に学んだ友人たちの何人かが観に行ったと教えてくれた。ここなん年も活動を休止していて、しばらくぶりの公演。といっても劇団員それぞれでは個々に活動をしていた。公演後の劇団のブログに今回の公演に至る経緯が書かれていた。


商業としてのプロデュース公演は、それはそれで面白いのだろうし、諸々の大変な業務や何よりもお金を捻出してくれるプロデューサーがいる。そこで作品に携わることで収入になる。僕が知っている多くの劇団も20代を過ぎるとやがて活動が落ち着いてきて、しばらくすると休止してしまったり、解散してしまったりする。個々の生活がまずあって、それをまずちゃんとしなくてはならない現実がある。


とても楽しそうに本公演をやっている姿をブログやTwitterで観た。一緒に学んでいた友人からも「面白かった、観た方がいいよ」と言われていた。残念だなぁと思う。


そんなことを思ったり、歯の痛みに耐えながら地下鉄の乗り換えで地下道を歩いていると、とある方にすれ違った。一瞬、目があったような気もする。こちらは気付いたけど、そこで声をかけるまで頭が働かなかった。以前よりも痩せていたように思う。急いでどこかへ向かうようだった。声をかけたら止まってくれたかもしれない、「ああ、久しぶりだね」「公演あったんですよね、行けなかったんです」そんなくらいのやりとりはあったかもしれない。でも、結局振り返らずに通り過ぎてしまった。どこかで会うならもっと別の形でいい。


それにしても不思議だなぁ。これまで10年近く東京で暮らして会うことがなかったのに、こんなタイミングで出会うなんて。そういうことがあるのだなぁ。


三部けい僕だけがいない街』。
4巻まで読む。面白い。発売しているのが5巻までなので早く買いたい気持ちになるけれど、急ぎ過ぎるとその先が待ち遠しくなってしまう。嫌な予感が絶えずあるような描き方をしていて、それがハラハラとする。


今朝、抜歯後の消毒があるからともう一度歯医者に行ったのだけど、何かをプシューと一度吹きかけられただけで終わった。何を吹きかけられたのかもわからない。150円支払った。