東京から月まで

東京在住。猫と日常。日々のことなど。

『早稲田の講演』

tokyomoon2016-06-06

歯医者の治療が続いている。右上の痛みがあった奥歯の根っこの治療をしているのだけど、これがかなり痛い。口の中でやられていることなので何をされているのか定かではないけれど、何か細い棒状のものを奥歯の中にグリグリと入れてガリガリと内側を削られているような感覚になる。部分麻酔をしてもらっているけれどこれが痛い。「痛かったら言ってくださいね」と言われるのだけど、だいたいこういう場合、「痛み」の基準というものもわからないため、このくらいの「痛み」で弱音を吐いていいのかどうかもわからず、虫歯を放置していた自分のせいだと痛みを飲み込み、激痛の治療に耐える。


先日、仕事の合間に早稲田大学へ行った。劇作家・宮沢章夫さんが、表層・メディア論学会で講演をされるようで、Twitterを見ると「どなたも参加できます」と記載があったので、行ってみる。よく考えたら早稲田の学生ならということだったのかもしれない。


久しぶりに早稲田大学に入った。以前も宮沢章夫さんの授業を学びに行ったことがあった。学生でもなんでもないけど。久しぶりにいったら校舎がいろいろ新しくなっていた。

1965年に演歌が、フォークソングと共に日本の音楽業界に出現したことを、大瀧詠一さんの言葉を手掛かりに語り、遠藤実さんの楽曲を紹介してくれた。そして三橋美智也さんが民謡から『達者でナ』になり、それが吉田拓郎さんの『元気です。』につながっていく、など面白い論考を聞ける。そして、1960年代の気風ともつながり、土着への回帰として演歌が『艶歌』や『怨歌』へ変遷していく中で、藤圭子さんが出現したこと。飛んで1996年、最もCDセールスがあった年に、宇多田ヒカルさんが、その藤圭子さんの持つ魅力を携えて音楽界に出現したことを紐解いていく。


いやー、面白かった。音楽を聴きながらメモを取りつつ、久しぶりに勉強をたくさんした気分になる。刺激を受ける。


そして幸いだったのは、警備の人に止められなかったことだなぁ。できることならもっといろいろなことを学びたい。勉強したい。


関東もどうやら昨日から梅雨入りしたようだ。が、昨日はとても良い天気だった。このままカラ梅雨くらいがありがたいのだけど。