東京から月まで

東京在住。猫と日常。日々のことなど。

『クローバーフィールド』

■今更ながら『クローバーフィールド』を観たいと思い、それで上映している映画館を探すと、公開から時間が経っているせいか、職場からもっとも近い新宿のバルト9という映画館では23時20分から1日1回の上映。なんとも遅い時間にやるレイトショー。おかげで仕事終わりに観れるのだけど。どうしても観たいと思ったのでそこで観ることにした。


会社を出てから上映まで少し時間があったので、新宿の南口にある『らんぶる』という喫茶店へ。入ったのが22時半過ぎだったこともあったのだろうが、店員さんに少し怪訝な表情で対応される。しかしだよ、営業時間は23時までと表記しているのでそんな顔しなくてもいいじゃないか、と思うのだが。それで今日になって営業時間を再確認したところラストオーダーは22時半だった。俺、少しラストオーダーの時間を過ぎてから入ったらしい。まぁ、そうだとしても少しだけでもくつろがせてくだされい、一応客だし。


■して『クローバーフィールド』。いやぁ、面白かった。ここまで徹底して一つのカメラだけから得られる情報だけで映画を作るってのは見事だなと思いました。録画されたテープを再生しているという体で映画が完結しているのも一貫していていいなぁと思えたし。


職場でこの映画を観た人の感想は「ストーリーがない」だったけど、僕はこれはこれで物語とは別のところにある種のリアリティを感じるなと思えて、そこがこの映画の面白さなのではと思いました。


情報がまったく入ってこない死と隣り合わせの状況に置かれた一般の人が抱える恐怖。「あの化け物はなんなんだ」と「どうして私はここにいるの」。この恐怖の感情がひしひしと伝わってくる。僕が好きなスピルバーグ版『宇宙戦争』が、おそらく描こうとしていた一市民の立場からのパニック映画を、徹底的に突き詰めて成立させているのが『クローバーフィールド』だと思いました。


というわけで興奮しつつ、終電の時間に間に合わせるため足早に映画館を出る。映画館を出たところで、持っていたはずのパソコンが無いことに気付いた。またパソコンを忘れてしまった。慌てて取りに帰る。こんな短いスパンで2度もやるとは。なんとも情けない。