東京から月まで

東京在住。猫と日常。日々のことなど。

借りたり、考えたりする

世間は連続真夏日が続いている。だけど夜はそれほど寝苦しくない。
昨日は扇風機をつけて横になっていたら少し肌寒いくらいだった。

昨日は夜勤明けで日中時間があったので、帰りにビデオレンタル屋によった。森達也監督のドキュメンタリー映画『A』を借りようと思ったからだ。この『A』はオウム真理教を森さんが追いかけた記録映画で、すごい話題をさらった作品だ。続編である『A2』も作られていて、前から見たいと思っていた作品。いつも行くビデオレンタル屋に1本ずつ置いてあるのを確認していたので、いずれ借りようと思っており、昨日フラフラでかけたら、なかった。目を疑った。割と大きいビデオレンタル屋さんの中で、かなりせまいドキュメンタリーコーナーが、久しく行ってなかったら、さらに狭くなっており、『A』と『A2』は姿を消していた。

後で見ようというのは曲者だ。思い立ったが吉日なのか。とりあえずないものは仕方がない。しかしビデオレンタル屋もなぁ、もうちょっと残しといてくれてもいいじゃないか。あと久しく来ていないうちに日本映画のコーナーがものすごく減って、マンガレンタルが始まっていた。なんだか貸し本屋みたいになってきた。こうなったら他のレンタル屋も開拓してみようとも考えた。

結局なぜかコントがみたくなったのでさま〜ずのライブ3というビデオとアジアンカンフージェネレーションのシングル3枚と坂本龍一さんの「1996」を借りた。さま〜ずのコントは面白いところもあったけど、割と平凡な感じだった。同じようなシチュエーションコントならラーメンズに軍配か。『ズ』対決はラーメンズの勝ち。アジアンカンフージェネレーションはいいなぁ。すかっとする。若さ爆発だ。すかっとした後に坂本龍一さんのアルバムを聞くと凄いことになる。真夏から真冬にいきなり来たような感じだ。でもいいんだよなぁ、坂本龍一さんは。

9月のリーディングではBGMに坂本龍一さんの曲のようなものを使いたいなと考えていまして。坂本龍一さんの音楽のもつ寂寥感のような感じが今回の作品に合う気がするし、そういう作品を作りたいと思う。そういえば月曜日に台本を渡したFさんから参加していただけるという連絡がきた。本当にうれしい。まぁいいことばかりは続かないもので、もう一人声をかけていた方には断られてしまったのだけれども。それは仕方がない。役者さんにも役者さんの生活があるし。自分の貴重な時間を使うわけだから、自分が本当にやりたいと思えることに時間を使うべき出し。そのかわり僕は出演してくれる役者さんが納得いくようにいい作品を作りたい。それが参加してくれる人への書き手として僕ができることだろうし、そうして書いた作品をまた役者さんと一緒にいいものに仕上げて行きたい。まだまだ役者探しは難航。今週か来週には決まらないとさすがに怯えるなぁ。

話は少し変わるけど、昨日ふと思いついたのは、ドキュメンタリー的な手法の映画がとれないかということで、本を朗読する若者を軸に、その若者の生活をとる映画はどうだろうかと考えた。若者は本を読む。それがそのまま画面に映るときもあるし、ナレーションとして、別の絵とともに流れるときもある。若者が生活している街の風景を写しながら、小説が読まれていくこともある。若者が小説を読む時間を追う物語だ。なんだか漠然とそういうのは案外いいんじゃないかと思えた。若者が読んでいる本は中上健次さんの「19歳の地図」がいい。まぁあまりにも安易な思いつきだけど、いずれもう少し深く考えてみようと思った。妄想はいろいろ膨らむ。