東京から月まで

東京在住。猫と日常。日々のことなど。

川で密漁

昨日の昼に新宿で、リーディングに出ていただくKさんと会う。
人づてに紹介してもらい、電話で話したことはあるものの、会うのは初めてで、そうなると待ち合わせが難しい。

新宿駅東口の交番前と場所を厳密に決めた後、Kさんに『赤いTシャツで来ます』と言われたので、少し早めに行き、赤いTシャツを探す。僕が着いたときにはまだそれらしき人はいなかったので、キョロキョロ探していると、赤いTシャツの人を発見。なんとなく向こうもウロウロしているから、「これは」と思ったけど、人違いだと嫌だったので試しに電話をかける。その赤いTシャツの人は一向に携帯をとらなかった。彼じゃない。なんとなくあわてて携帯を切ってしまった。と、いうのもまだ来ていないとすると電車に乗っている可能性があるから、返って迷惑かと思ったからだけど、よくよく考えたら、いきなり切るのも考え物だった。その後、再び赤いTシャツを発見。というか赤いTシャツ多すぎる。天下の新宿だ。そりゃ多い。意を決して再び電話をかけるものの、その赤いTシャツの男も出る気配すらないままアルタ方面へ消えていった。その後、少ししてからKさんが来た。来たら、なんとなく向こうが気づいてくれてすんなり合流できた。こんなことなら携帯をかけなければ良かった。Kさんからしてみたら催促にも似た鳴らされ方だったろうし、僕もなんて言えばいいか分からなかった。

「赤いTシャツの人を見つけたんで、携帯かけちゃいまして。いやぁ2回とも間違えちゃいましたよ」

なんだか情けないことを言ったもんだ。

というわけで、役者さんはあと一人の保留の方待ち。とはいってもこの方はある劇団のオーディション結果を待っていて、そのオーディションが不合格だったら出演できるという、なんだか喜んでいいんだか、非常に危うい2択になっている。その上返事がくるのがおそらく8月中という、こっちからしてみたらギリギリというか半分はみだしちゃっているところで、もう僕は待つことに限界がきている。精神的に限界だ。もちろんその人がオーディションに通る方が喜ばしいことだけど、通ってしまえばこっちには出れない。なんだか複雑だ。

それとはまったく関係なく、昨日の夜大学の先輩のYさんから電話があった。Yさんは北海道で警備会社に勤めているのだけれども、最近、国や市からの委託業務で面白い仕事を請け負ったそうだ。それも秋シャケの密漁の取り締まり。話によるとこれからの時期、産卵のために川を上ってくる秋シャケを獲って売りさばく輩が増えるらしい。本来、秋シャケを商売として漁ができるのは、その前年に稚魚か卵を買った人たちだけで、それ以外の人が獲って販売することは禁止されているらしいのだけれども、まぁそういうことが横行しており、国や市が見るに見かねて、それを阻止しようと考えたそうだ。そういう人がいるとは知らなかった。手口は結構ひどくて、川に上ってきたシャケは、味的には海で獲るものよりも落ちているらしく、お目当てはお腹のイクラだそうだ。だから獲ったその場で腹を掻っ捌いてイクラだけ取って捨てるそうだ。性質が悪い話だ。結構そういう輩は多いらしく、取り締まるのが大変だそうだ。パトロールで行くと、明らかにその筋の達が逃げていくらしい。それに取り締まるといっても逮捕できるわけではなく、見回るだけだし、何かあったらその達は絶対抵抗するだろう。向こうは生活がかかっているのだし、一歩間違ったらこっちの身も危険だ。

それにしても2004年のこの時代。あるもんだ、密漁。それも川でシャケを釣るとは。なんだかなんでもありだな。