東京から月まで

東京在住。猫と日常。日々のことなど。

フォーク世代か

台風が過ぎてから、気持ちいい天気が続いている。秋晴れ。ただやはりどこか肌寒く、風邪が一時よりは良くなっているものの、とても低い位置で、ずっと続いている気がする。

あまり最近ニュースを見ないでいるけれども、そんななかで気になっているのは埼玉県皆野町で起きた集団自殺だ。10月12日に男女7人が集団で死んだというそれだけでも異質な事件だが、集まったメンバーが北は青森から南は佐賀までという、まったくバラバラの出身地であるというのもまた異様。第一通報者が皆野町の人ではなく、札幌在住の男性による「埼玉の皆野町で自殺しているかもしれない」という電話によるのも異様なら、ほぼ同時刻に神奈川県横須賀市でも2人が、皆野町集団自殺と同じ手口である車中で練炭を燃やすという方法を用いて自殺をしているのも異様。そのうえその数日前に9月28日にも皆野町で4人が集団自殺をしている。ここまで来ると怖くなるほどの異様さだ。やはりまず奇妙なことは、自殺を考える人達の中で携帯やパソコンによるネットワークが繋がっていることで、それが全国規模であるということだ。繋がりすぎている。さらに驚くべきことに皆野町で死んだ女の内、1人はそのわずか1週間前に東京都奥多摩町の河原で、横須賀で死んだ女性の1人とその他に2人という面子で自殺未遂をしたばかりだという。この繋がり方はなんなんだろう。自殺自体をどうこう言う立場にはないと思いつつも、この電子的な歪んだつながりの中で芽生える連帯感といったものに奇妙な心持になる。

気になったきっかけは埼玉県皆野町という土地。さほど有名な観光名所があるとも思えぬ土地だ。なぜこの土地が選ばれたのか。一つの分析として東京から100キロあるとはいえ、関越自動車道から皆野寄居有料道路を乗り継いで、そう行きにくいでもないという交通の便によると考えられるが、果たしてそれだけだろうか。神がかり的なことを言うつもりではないけれども、他にもなにか理由がありそうな気がする。秩父の山々が広がる町。自殺の発見現場まで向かうには2560メートルもある釜伏トンネルというトンネルを越えなければならないらしい。暗い夜道を車で走った人々はどういう思いでそのトンネルを抜けたのか。

木曜日に髪を切った。それまで何も考えずに伸ばしていたら、ボサボサになっており、かといって別に誰に迷惑をかけるわけでもないので放っておいたら、これが不評。家族には「いくらお金が無いからって・・」から始まり、終いには「社会人あるまじき髪型だ」とバッサリ。その上、最近久しぶりに会う人からは「フォーク世代か」と連発される。これはちょっといかがなものかと思い、髪を切ることを決意。ギターでも弾ければ様になるのかもしれないけれども、そういう問題でもないだろうし。それにしてもフォーク世代ときたか。行った美容院でも、カットしてもらった人に「山岳部の人かと思いましたよ」という、分かるような、それでいてある一部の人には些か失礼な気もする意見を頂いた。また伸びても面倒なので、思い切って結構切る。気分一新。何が楽かってシャンプーが楽勝。すぐ乾くし。男は黙って短髪だ。伸びるまではそれでいこう。