東京から月まで

東京在住。猫と日常。日々のことなど。

千鳥日記『ホームページあれこれ』

十勝毎日新聞のネット記事にこういう記事を見つけた。僕はふるさと銀河線に乗ったことは一度しかない。学生の頃に免許を持つ前に一度乗っただけだ。免許を持ってからは汽車に乗ることはなかった。なくなるということに寂しさはあるものの、かといって赤字のまま残すことがいいとも思えない。記念ということで残すものでもないだろうし。ただ、ふるさと銀河線が無くなることで交通手段が無くなってしまって困る人もいるはずで、とにかくバスに変わるというのなら、出来る限り充実して欲しいと思う。で、さらにこういう記事も発見。大学は、僕が卒業した次の年からカリキュラムが変更された。独立行政法人化に伴う変更だ。こういう記事を見るといろいろ、つまり学長の力がかなり強くなったことが判るが、次の文章には教授たちの大変さを垣間見る思いだ。

『ある教授は「俗世間から離れている『象牙の塔』と言われたこともあったが、大学には『変人』の個性をも受け入れる寛容さがあった。大切なのは教授個々の自律・自発性。トップダウン志向が強まることで、大学の自由さがなくなっていくのではないか」と危ぐする。』

大学の先生達の中には、学生からそのまま院生になり、研究室に残り、助手などの地位を経て教授になった方もいる。そういう方は社会にでないまま、自分の研究に没頭されている方もいるので、ごくたまに驚異的に世間知らずなお人もいる。もちろん自分の研究分野には桁外れの知識を持っているが。僕が言うことでもないのかもしれないけれども、この人は教授になっていなかったらとても駄目な人生を歩んでいたんじゃないのではと思ってしまうような世間知らずな方もいた。まぁそれがその方の魅力なのだろうけれども。だけどこの記事に書いてあるように、自分の実験に必要な費用を外部から自分の力で勝ち取る、つまり企業にプレゼンして、スポンサーになってもらうようにならなくてはいけないと、世間に通用できる『うまさ』も必要になり、その辺を一切やらずに、自分の研究だけに没頭してしまった教授たちはちょっと大変になっているのではなかろうか。
 
■ で、こういう記事を見て、個人的に気になるのは僕が大学時代に過ごした寮はどうなったのだろうかということだ。詳しく説明すると長くなってしまうのだけれども、僕の住んでいた寮はかなり古い寮で、僕がいた頃から取り壊そうという話が出ていた。ただでさえ寮は大学の負担する部分が多いので、大学からすると極力残したくないものだ。一体どうなったのかと思って、ためしにネットで検索してみたら、驚いたことにこういうサイトを発見。こんなサイトがあったとは。で、その他にも次々に見つかるこれに至っては僕も携わったことがあるだけになんだか感慨深いものだ。もう、僕が知っている後輩はいないけれども、どの写真を見てもなんだか自分の学生時代を思い出させる。

■ 僕が住んでいた学生寮はとんでもないことがいっぱいあった。そのとんでもないことは、しかし、この寮に住んでないと経験できないものだった。これだけは間違いなく断言できるけれども、他の大学の学生達には経験できない生活をした。それは僕にとっては面白かった。きっとその寮で過ごした日々は、今後の人生では味わえないものだと思う。ただいずれこの寮も老朽化を理由に取り壊されてしまうだろう。それはきっとふるさと銀河線と同様にどうしよもないことなのかもしれない。ただ、声を張って「残せ」とは思わない。かといって無くなることがいいこととも思わないけれども。こういうことについての考え方として、僕は坂口安吾さんの『日本文化私観』(新潮文庫堕落論に入っている1篇)の考え方に賛成だ。詳しくは是非、本書に当っていただきたい。

■ おそらくだけれども、僕がこの寮で過ごした時間と、今この寮で過ごしている学生達の時間は違う。同じ建物で、少しは生活のルールも変わったろうけれども、同じように生活をしていても、そこには彼らの時間が流れている。きっとそれは僕らの時間ではない。時代が変われば、人が変われば、モノはかわる。変わることは実はどうってことないことだ。いくらでも変わればいい。全てはそこに「イル」人たちに委ねられている。僕は僕が過ごした時間を振り返ったりして、今を生きるだけだ。まぁしかし、こういったこともネットで見れるというのは、まったく便利な時代だ。

■ で、いきなり話は変わるけれども、福島聡さんの漫画「少年少女」(エンターブレインン)に掲載されている1篇「自動車、天空に。」が大好きなわけでして。もし、僕が映画を作れる力や金があったら是非この漫画を映画化してみたいと思ったりもするんです。僕は映画の監督とかできないので、そういうことを出来る人に監督をお願いして、ならば脚本もあの人にお願いして、俺はプロデューサーみたいなことをしてみたいなとかどんどん勝手にいろいろ思っている。なぜそう思ったかというと、その漫画に流れる空気感が好きだからなんだけれども、何よりラストにタイトルどうり車が空を飛ぶシーンがあり、そこが映画だったらきれいじゃないかなぁとか思うわけです。そしてこの漫画の面白いところは、とてもへんてこな車が出てくるところ。主人公が車の修理工でなにやらおかしなものをたくさん作っているのだ。車の形をした冷蔵庫や車の形をした水槽など。それらがとてもユニークで、最初これは全部福島聡さんの考えたものだと思っていた。

■ 違っていた。それらのおかしな車は國府理さんというアーティストの作品だった。福島さんと國府さんがどういうつながりなのかはよく分からないが、國府さんのブログを発見。そこにそれらのユニークな車の写真もあった。で、その車が写っている写真がとてもよかった。なんで車の形をそのまま残しているのだろう。だけど、車が車のままで、別のものになっている感じがなんだかとっても面白かった。そしてそれがそのまんま写っている写真がいい意味でなんにもしてない感じでよかった。

■ ネットというのは本当に便利だ。他にも刺激を受けるこんな文章がある( )。真剣に何も考えない姿勢に対する痛烈な批判が込められている。政治家や日本を動かす人だけではない。僕だって必死に考える必要があるのだ。

■ といったわけで、今日はなんだかいろんなサイトや文章を紹介したけれども、まぁこういうのもたまにはアリではないでしょうか。