東京から月まで

東京在住。猫と日常。日々のことなど。

埼京生活『風邪で教訓』

■ 金曜に日記を書いた後から、風邪が本気を出してきた。喉の痛みと関節の痛みと悪寒が一気にやってきた。だるくてつらい。しかし夜勤。そして仕事場の冷房はバッチリ。風邪にやられた体が快適な仕事空間によってよりいっそうダメージを被り、それはもうかなりしんどいことになっていた。冷房が25℃に設定された空間で、毛布に包まり震えながら雑用こなすというかなり歪んだ状況。何かがもう少しうまいこといけば、地球にもっとやさしくなれるのになと思った。

■ 甘く見ていたといえば甘く見ていた。起きた時からちょっと喉に痛みを感じたものの、たいしたことではないと無視を決め込んで、雨の降る街をぶらついた。半袖のシャツ一枚で。雨に濡れるのも気にせずに歩いてから、昼食を食べるために適当にお店へ。冷房の効いた店内でスープスパゲティを食べた。ちょっと辛いスープだったので、ダラダラと汗をかきながら食べた。食後のコーヒーを飲んでいる頃には汗はひいていた。で、また雨の街をブラブラ。ちょっと時間をもてあましたので喫茶店へ。そこがまたえらく冷房が効いていた。この店の店長は梅雨を常夏と勘違いしているのかと思った。ちょっと肌寒いなと思ったものの、外は雨だし、仕事場へ向かうには微妙に早すぎたので寒さを堪えて時間を潰した。で、仕事場へ向かうために乗った電車も見事な冷房空間だった。そんなこんなをすべて問題なかろうと無視していた。甘くはなかった。

■ 昨日の朝、仕事が終わって帰るとき、半袖シャツだけではあまりにも寒かったので次の日勤の人に引継ぎをする際に、その人が日ごろ作業用で使っている上着を貸してもらって仕事場を出た。唯一の救いは昨日、雨が降らず晴れたことで、その暖かさと上着によってなんとか悪寒に対抗できた。そして日中に約束していた一つの集まりに参加したが、がんばれたのはここまで。そのあと、以前一緒に芝居した方が出演している芝居を観に行く予定だったのだけど、とても行ける状態ではなかったので、家に帰る。

■ 僕の風邪解消法は厚着をして布団に包まってひたすら汗をかきながら寝ること。で、寝る。ダラダラ汗をかく。メガネをはずし忘れていた。起きたらメガネに水滴がついていた。おかげでちょっと回復。しかし喉の痛みは治まらず、そして、ちょっとでも咳をすると頭が痛い。

■ かつて徹子の部屋だかなんだかで、もしかしたら別の人の部屋だったかもしれないけれど忘れたが、なにかのトーク番組で東山紀之と森光子のペアが出ており、鼻うがいをずーっとやっていると言っていた。そして東山紀之が「鼻うがいしてからずっと風邪引いてないんですよ」と言っていた。東山紀之のような典型的なジャニーズっぽい男がいい声でそんなことを言ったら信じたくなってしまう。背筋がピンとしているし。健康にこだわってそうだし。「そば湯好きです」って言ってそうだし。「そば食うっていうよりよりむしろそば湯飲んでます」って言ってそうだし。最終的に「そば飲んでます」とか言ってくれそうだし。とにかくそんな雰囲気のある東山紀之が鼻うがいを薦めていたので、僕は鼻うがいを「すごいこと」に位置づけた。そして鼻うがいを敢行してから以後、確かに風邪を引かずに寒い冬を越えて今日に至っていたので、僕はすっかり自分の体が風邪を引かない体質になったのだと勘違いしていた。

■ そんなに簡単に体質など変わるわけがない。鼻うがいにせよ、そういった予防対策をきちんと毎日していたこと、そういった予防対策をしているんだぞ俺は、というちょっとした自信のようなものをもっていたことが、なんとなく身体から風邪を遠ざけていたのかもしれない。薄着で何もかけずに寝たり、雨に濡れたまま冷房の効いたところで無闇に長居すれば、すぐに風邪の兆候はでてくるわけだ。風邪で教訓。予防対策だけでなくおごらずにきちんと体調管理をせよといった話です。