東京から月まで

東京在住。猫と日常。日々のことなど。

埼京生活『クラッシュ』

■ 昨日はすごく暖かかったけど、今日は生憎の雨。そして朝から人身事故があって電車がものすごく遅れてた。30分くらい駅で立ち往生。そして超満員の電車に揺られる。たまらないなぁと思うけど、しかし電車に乗らなければ仕事場に行けないので避けて通れず。つくづく電車に依存しきった生活。


■ 新宿の武蔵野館でポール・ハギス監督作品『クラッシュ』を見た。肌の色や瞳の色の違いから生じる差別を越えて、もはや隣にいる人とさえコミュニケーションが取れなくなっているという閉塞的な状況。ロサンゼルスという都市の抱える現実。そういった状況を生み出すのは犯罪や暴力。己を守るために自分以外を信じなくなる。人との接触を拒む。そしてさらにコミュニケーションが取れなくなる。そういう状況の中でもがく人たちを、さまざまな出来事を連ねていくことで見せていく。息がつまりそうな映像が続く。裏も表もない。目に飛び込んでくる映像はロサンゼルスという都市のありのままの姿を映し出している。そしてそのまま現在の人間が抱える最大の問題をも映し出している。


『だがこの作品の描き方がはっきりしたのは9・11以降のことだった。なぜならこの映画のテーマは人種や階級についてではなく、見知らぬ人間への恐怖についてであるからだ。これは不寛容さと思いやりの映画であり、人が選択したことと、そのことによって支払うべき代償について描いた映画だ。』(公式ホームページの監督のコメントから引用)


 おそらくテロリズムの問題は人種や宗教、思想の違いから生じるものだとは思うけど、これを解決していくためには『隣の他者』とどう関係性を築いていけるかということを考えなくてはならないのだと思う。恐怖や欺瞞、偏見を超えて『隣の他者』と接していくこと。コミュニケーションが重要。テロと闘うという方法では解決はしないのではないか。『クラッシュ』もその意味ではっきりと9・11以後の映画だと思う。


■ 夜は芝居の稽古。そして稽古の後に去年の1月に一緒に芝居をやった人たちと久しぶりに会った。それこそ芝居以来1年ぶりに会った人たちもいたけどみんな元気そうだった。僕はビール一杯で酔っ払ってしまい、なんとなくボーっとしながらみんなの話を聞いていた。


■ 町田よりも遠いところで飲んでいたのについのんびりし過ぎてしまい、これに乗っておかないと終電に間に合わないという電車に乗り遅れてしまった。どうしたもんかと思ったけど、とりあえず帰れるところまで行っておこうと電車に乗ったら、混雑や乗換えの都合で終電の発車が遅れていて、都合よくそれに乗ることが出来た。運がよかった。危うく漫画喫茶で一晩過ごすところだった。電車が遅れたことに感謝しつつ深夜1時半帰宅。


■ で、次の日の朝、この日記の一番上に書いた事態が起こる。電車が遅れて助かったり困ったり、いろいろあるもんです。