東京から月まで

東京在住。猫と日常。日々のことなど。

埼京生活『備忘録』

■ 18日(土)。日中から稽古。初めて通しをやった。本番までまだ3週間ぐらいあるから、この時期に通しが出来るというのは順調なのではないのか。僕は台詞が早口になっているところを注意された。他にも首から上の動きがフラフラしているところを指摘される。気をつけてなくてはいけない。


■ 演出のM君が、松本大洋さんが書いた『花/メザスヒカリノサキニアルモノ若しくはパラダイス』(フリースタイル)をかしてくれた。『メザスヒカリノサキニアルモノ若しくはパラダイス』は黒テントという劇団の上演用に松本大洋さんが書き下ろした戯曲で、たまたまだけど僕は下北沢のスズナリという劇場にこの芝居の初演を観に行っていた。出演していた斉藤晴彦さんが最後に不意にいなくなってしまった仲間を呼ぶために「おーい」と呼ぶシーンが寂しげでずっと印象に残っている。戯曲を読むことでそのシーンに至る経緯を改めて知ることができ、やはり寂しくなるなぁと思ったりした。


■ まったく覚えてなかったことの一つが劇中で『山の音楽家』が歌われていたということで、それで連想してしまうのは斉藤晴彦さんが声優で出演しているNHK教育テレビの『ゆうがたクインテット』でしばしば『山の音楽家』が歌われていること。この曲を斉藤晴彦さんが一人で歌っている。声優としてなので、実際には出てこないわけだけどなんだか奇妙な一致だ。斉藤晴彦さんは役者としても素敵だけど歌も飄々と歌い上げていて素敵だ。ちなみに『ゆうがたクインテット』で曲のアレンジをやってピアノ演奏でも出演しているアキラは『マツケンサンバⅡ』の作曲をしている宮川彬良さんだ。だからなんだってわけではないのですが。


■ 『花』は松本大洋さんの専門分野である漫画の作品だったのだけど、巻末に書いてあった説明ではこの作品も黒テントで上演されたらしい。どうやってやったんだろう。それで黒テントの公式ホームページを見てみたら驚いたことに『鉄コン筋クリート』まで上演されていた。いよいよどうやって上演したのか想像がつかない。


■ 話は変わるけど、今週は深夜映画が充実していた。月曜日に日本テレビミケランジェロ・アントニオーニ監督作品『愛と殺意』がやっていたし、木曜日にはテレビ東京市川崑監督の『黒い十人の女』がやっていた。どちらも是非みたいと思ったものの気がついたら寝てしまい見過ごしていた。残念だ。深夜映画は睡魔との闘いだ。