東京から月まで

東京在住。猫と日常。日々のことなど。

埼京生活『仕込み』

■ というわけで仕込みの日。


■ やけに陽気な天気のもと、高円寺へ向かう。時すでに11時。他の方々は劇場に9時から入っている。すでに楽屋はきちんと整えられていて、数人の役者さんがモップがけなどをしていた。舞台のほうは照明スタッフの方々が照明を吊っていて、役者さんたちが舞台にパンチという芝居をするためのカーペットを敷いていた。


■ 僕は小屋入りが大好き。劇場のあの雰囲気がすごく好き。どんどん舞台が出来ていくのを見ているとなんだか楽しくなってくる。『東京の果て』の時は当日仕込みですごく大変だったけど、やはり1日仕込み日があるとなんとなく気分も落ち着く。それに今回参加している桜美林生の人たちは仕込み作業の手際がめちゃくちゃいい。人数が多いのもあるけど、あれよあれよという間に舞台が組み立てられていく。僕みたいなやつはまったく役に立たない。やれる仕事もなくなってしまい制作さんの手伝いをすることになった。当日に配るチケットなどを作る。舞台は15時頃にはほぼ形になっていた。これ、今まで経験した仕込みの中でも一番早い。素晴らしい。


■ それから照明さんが本格的に照明を作っていくシュートという作業。スタッフさんの作業というのはなんとも見事で僕はいつも見学させてもらっている。今回の芝居は一幕ものの芝居なのだけどいろいろと照明が変わる。いろいろな色の照明が作られていくのを見ながらこの照明はどのシーンに使われるのだろうかとあれやこれや考えるのもまた楽しい。


■ それから照明と音響のきっかけを確認するテクニカルリハーサル。さすがにこの作業を始める頃にはもう20時を回っていた。演出のM君が妥協することなく丁寧にシーンごとに照明と音響を合わせていたらあっという間に退出時間の22時になってしまった。結果としては、仕込みは順調に進んだものの、当初予定していたテクニカルリハーサルまでは終わらなかった。


■ 明日はテクニカルリハーサルの続きから始まり、場当たり、ゲネプロそして本番初日を迎える。いよいよだ。明日はたくさんのお客さんが来る予定になっている。きちんと準備をしていい初日を迎えたい。と、いうわけでアマネク『てふてふとやかん』いよいよ始まります。僕も一役者として一所懸命、そして楽しく芝居をやりたいと思います。


■ 高円寺からの帰り路は町田に比べたらやはり遥かに楽だった。これは助かる。本当に。