東京から月まで

東京在住。猫と日常。日々のことなど。

埼京生活『吹き替えいろいろ』

■ 今日は暑かったらしい。真夏日を記録したところがあったとのこと。室内で働いているとその辺がはっきりとしない。確かに夜になっても湿気が多くてすこし蒸している。予報だと明日は最高気温が20℃以下だというから本当にきまぐれな天気だ。


■ 『SMOKE』という映画を観た。ウェイン・ワンという監督の作品。小説家であるポール・オースターが自らの短編を元に脚本を書いている。いろいろな登場人物のお話が連鎖してつながったりつながらなかったりという話。ハーヴェイ・カイテルがいい。序盤に一回、終盤に一回、ウィリアム・ハート演じるライターに話を聞かせるシーンがあるんだけどその語り口がいい。話をしているだけなのになんか引き込まれてしまう。ハーヴェイ・カイテルが演じる煙草屋の店主がいつも毎朝8時に店の前の写真を撮っていて、その写真をウィリアム・ハートに見せるシーンはぐっとくる。そこで使われているTatiana Nikolaevaの『Shostakovich:Prelude And Fugue』というシンプルなピアノの音楽もよかった。


■ ところでレンタルで借りる洋画DVDってもともと音声が字幕なしの英語版に設定されているものなのだろうか。DVDを見ると字幕がなくて「うげ」って思う時がある。まぁメニュー画面で字幕ありに設定を変更すればなんてことないんだけど、毎回観るたびにそのことは忘れている。以前、『サイドウェイ』という映画を観ていたときは製作者の意図で最初は字幕が無いもんなのかと思って5〜6分ぐらいそのまま見続けてしまった。登場人物がやたらと出てきてしゃべっているのに字幕がでないのでこれはおかしいと思ってやっと止めた。せっかく見るぞって気持ちになって再生させたのに途中で止めるのはなんだか残念な気分になる。


■ DVDのメニュー画面には日本語吹き替えもあるのだけど、僕はほとんど字幕で観ている。吹き替えの方が字幕を目で追う必要がないので楽は楽だけど、実際に出ている俳優さんの声が聞きたい。


■ で、今日の昼間にテレビ東京で『ゴーストバスターズ』が放送していた。仕事中だったので観ることは出来ないのだけど、ちょっと見たくなって少しだけ職場にあるテレビをつけた。子供の頃にこの映画を夢中でみていた。ビル・マーレイダン・エイクロイド。それにリック・モラニスなんかも出ている。今考えるとたくさんコメディアンが出ている映画だ。それにしても最近、リック・モラニスを見なくなった。何してるんだろう。


■ テレビ放送なので当然、日本語吹き替え。それが残念かと思いきやところがところが。ビル・マーレイの声は樋浦勉さん。ダン・エイクロイドの声は広川太一郎さん。リック・モラニスは今は亡き富山敬さんが演じている。この声優陣は魅力的。役者と声がどんぴしゃ。ダン・エイクロイドのとぼけた返事など広川さんの声がほんとはまってる。リック・モラニスの声は富山敬さん以外想像がつかないよ。おそらく子供の頃にゴーストバスターズにあれほど夢中になっていたのは吹き替え版の声優さんのコミカルな声にひきつけられたからというのもあったのだと思う。


富山敬さんは本当に好きな声優さんだった。バックス・バニーも富山さんだったし、ちびまる子ちゃんの初代ともぞうも富山さんだ。2代目ともぞうは青野武さんがやってる。キテレツ大百科ブタゴリラのお父さん役の人だ。青野さんを責める気はないけど、ともぞうは声優さんが青野さんになってからキャラがすごく温厚になった気がする。富山さんのともぞうは今よりも変なじいさんですこし卑屈な感じがあってそれがすごく魅力的だった。ともぞう心の俳句を詠むときの締めの「ともぞう心の俳句」の一言は富山さんの味がすごく出てたもんです。ネットで調べてみると特攻野郎Aチームのクレイジーモンキーの声も富山さんなのですな。思い出した思い出した。あれも良かった。日本語吹き替え版を魅力的な声優さんが演じているとまた映画に違う魅力が出てくるもんです。