東京から月まで

東京在住。猫と日常。日々のことなど。

埼京生活『新鮮な疑問』

■ 職場の近くに野球場がある。区が管理している施設だと思うけど、大きくて立派なものだ。平日の昼間でもそこで野球をしている人たちがいて、昼食を外でとるときは野球をしている人たちを横目に見ながらお店に向かう。


■ 昼食を同僚と食べに行くのに、いつものように野球をやってる人たちを眺めながら歩いていたら、同僚の一人が実は野球をやったことがないと言ってきた。野球をしたことがないのはめずらしいかもしれない。子供の頃に例えば友達と遊ぶときに野球をしたことはなかったのだろうか。とはいえ、そのへんは人それぞれか。野球以外にだって遊びはたくさんあるわけだし、誰もが野球をやってきたわけではない。


■ その同僚が野球をしている光景を眺めながらこう言ってきた。

『ボールを投げるときに、振りかぶる意味が解らない』

そう言われて、なんとなく新鮮な驚きを感じた。すでに野球をある程度知っている身としては、ボールを投げるときに振りかぶることについてなんら疑問を持たない。でも、よくよく考えてみたら確かにボールを単純に投げるだけならばあえて振りかぶり必要はないわけだし、野球をやったことの無い人にとっては振りかぶる理由が解らないのも当然なのではないかと気付いた。そのことについて知らないからこそ出てくる疑問がある。時にそういう疑問はすでにそのことを当然と思い、考えることを停止していた自分の足元をすくう。


■ ちなみにその人は野球以外もスポーツ全般にはまったく興味が無いそうだ。来月から行われるサッカーワールドカップの話になったときにその人はこう言った。

『それはどこでやるんですか?』

知らない人の発言は新鮮な驚きがある。