東京から月まで

東京在住。猫と日常。日々のことなど。

『eureka』

tokyomoon2007-01-23

■ 仕事で有楽町の辺りにいて、16時ごろに少し遅めの昼食を食べようと通りすがりのラーメン屋さんに入った。ラーメンが手頃な価格だったのと、腹が減っていたのもあって、ラーメンとライスセットというものを頼んだ。メニュー表によると250円でどうやらライスとザーサイとスープがつくらしい。その上、ライスはおかわり自由。腹減り男には有難い響きだ。しばし待つと「おまたせしました」と店員のおばさんが器を持ってきてくれた。そこにはラーメン器とライスとザーサイがあった。スープがなかった。おばさんは何も言わず、伝票を置いて去っていった。


■ 思うにラーメンなどスープがあるものには、汁物がかぶらないように暗黙の了解でスープが省かれているのだろう。考えればそれも判るが、そうすると注文表に「お得!ライスセット(ごはん、スープ、ザーサイ付き!)」と書いて宣伝するのはどーなのよ、と1人なんだか損した気分になって、こうなりゃ、おかわりだ、おかわりしかねぇ、ライスを食べるよ俺はと、意気込んでおかわりをしたらお腹が苦しくなってしまい、結局、残念な気分になった。


■ そんな私を癒してくれたのはジム・オルークの『eureka』でした。はい、買いました。実のところ、ジム・オルークの名前は知っていたけれど、こうやって音楽をアルバムで聴くのは初めて。それで表題曲にもなっている『eureka』を何回か聴いて、ふと、また別のことを思い出した。あれはポレポレ東中野若松孝二監督の特集をやっていた時だ。映画を観終わった館内に音楽が流れていた。とても素敵な曲で、誰が歌っているのだろうと気になって、映画館の受付の人に尋ねようと思ったけどなんか恥ずかしくって聞けなくて、映画館を出た後にすごく後悔したことがあった。おぼろげに覚えているのは、始まりが「ハロー、ハロー、キャンユーヒアーミー?」という唄いだしだったことで、あの時はもうこの曲に出会うことはないかなぁと思った。『eureka』の始まりがまさにこの出だしだった。多分、あの曲はこれだ。今、こうやって偶然観た映画から聴きたかった曲に巡り合えて、なんとも不思議な気分になる。聞くところによるとくるりの『図鑑』にもプロデューサーとして関わっていたとか。大学の頃にめちゃくちゃ聴いてたアルバムだよ。なんか、どこかでいろいろ繋がっているもんなんだなぁと思った。