東京から月まで

東京在住。猫と日常。日々のことなど。

『映画を観る人を観る』

■ バタバタとした日が4日ほど続いて、今日の昼過ぎに束の間の休息。昼ごはんをと思い近所でパスタを食べたら、その店にパソコンを忘れたまま会社に行ってしまった。今までパソコンを忘れたことがなかったので、少しびっくりした。無くしたらへこむな、さすがに。


■ で、ちょっとした仕事を終えて、一度パソコンを取りに戻ってから改めて豊洲へ。ユナイテッドシネマ豊洲という場所でやっている『それぞれのシネマ』という映画を観る。映画館をテーマにした贅沢なオムニバス。ツァイ・ミンリャンの『これは夢』はよかった。とにかくツァイ・ミンリャンの作品を観たかったからこれでかなり満足。


それと観たいと思っていたエリア・スレイマンの作品も初めて観れたし。3分だけど、すごく面白い3分だった。映画の中に漂う空気がいい。


映画館をテーマにしたオムニバスだけに、映画を観る人がたくさん画面に出てくる。とりわけたくさん出てくるのが涙をながす女性。どういう『観ている人』を出すかに監督の心性が現れるのだとしたら、涙を流す女性とは真逆の無表情(のようにみえる)の男をあえて出演させたアキ・カウリスマキ北野武の心性の方が俺は心惹かれた。この2作品に出てくる男たちは農家や工場で働く男たち。労働者階級の彼らは表情を変えずにただ映画を観る。仕事とは別の休息の時間に映画を観る男たち。ただ、観ているその表情から悦びが滲んでくるように思えてくる。


■ と、いうわけですごく満足して、少し休息ができた。夜に豊洲の駅の近くのラーメン屋で夕食を食べていたら、気付かぬうちに歯の銀の詰物をしていた部分がごっそり取れていた。なので、噛み合わせがよろしくなくて、今、なにやら妙に気持ちが悪い。