東京から月まで

東京在住。猫と日常。日々のことなど。

『よかったじゃない、三島に会えて』

tokyomoon2009-02-24

■先週のこと。三鷹フレッシュネスバーガーで、トイレに入ろうとトイレのドアを開けると、三島由紀夫似の男の人が便座に座ってこちらを見ていた。慌ててドアを閉める。驚いた。まず人が入っていたのに驚いた。加えて三島由紀夫似。突然人が扉を開けても動じないものか、三島由起夫ならば。

三鷹に行ったのはとある施設に行くため。その施設に入っているある人に会う。思いがけずその人の母親にも会う。8年ぶり。まさかの対面。3人で話しをした場所は、その施設の5階にあり、そこからは三鷹の町が一望出来た。碁盤の目のように整然とした住宅街。その向こうは少し丘のようになって、武蔵境の町が広がっていた。話すことはたわいもないこと。互いの近況。

長い長いトンネルがある。出口まではまだ先があるのかもしれない。とにかくその人はそのトンネルの中を歩いている。焦る必要はないのだと思う。一歩ずつ、その人のペースで前へ進んで行ってもらいたい。

三鷹のトイレで三島に遭遇したというと、「よかったじゃない、三島に会えて」と言われた。三島に会えるのならば、トイレじゃないちゃんとしたところで会いたい。お土産に持ってきたマンガを渡す。中村光さんの『聖おにいさん』1、2巻といましろたかしさんの『釣れんボーイ』上下巻。ゆっくり読んでもらいたい。


■『都市のドラマトゥルギー』が論文を読んでいる様な難しさがあるなと思ったら、あとがきに元々は修士論文としてまとめた原稿だと書かれてあった。読み応えのある修士論文だ。その反動か、そういう本は今、お腹いっぱい。小説が無性に読みたい。それで川端康成さんの『眠れる美女』を読む。面白い。川端康成さんの作品をもっと読みたい。新潮文庫のその作品の解説を担当しているのが三島由紀夫。なにかと縁があるここ最近。