東京から月まで

東京在住。猫と日常。日々のことなど。

『強行軍と静かな帰宅』

週末、嫁松の実家である山形は新庄に1泊2日の強行軍で出かける。しかも車で。諸々の事情があり、嫁松はしばらく実家で暮らすことになるので荷物やらを車で送った次第。予定通り、犬も一緒に連れて行く。

さすがに犬は新幹線では無理であり、ではレンタカーかといえば、それも下の不安があったので、僕の実家の車を借りることに。なので、金曜の夜に実家に戻り、車を借りて帰宅。いつもは近隣のコインパーキングに停めていたのだけど、近所のT夫妻のご好意でT夫妻が管理しているマンションの敷地に車を置かせてもらえることに。有り難い話であります。というわけで土曜は早朝から出発と相成る。

雨くらいは降っても仕方なかろうと思ったものの、朝起きて窓を開けるとまさかのみぞれ。その上、東北地方は雪が降っているところもあるとあり、あまりの間の悪さに日頃の行いを振り返る。ひとまず荷物をまとめ、T夫妻にご挨拶。わずかな時間だけど、犬をかわいがってくれていたので別れが名残惜しそう。やはり犬は、なぜかTママさんが好きなようでクンクンと泣いていた。最後の最後でTパパさんの『お手』にきちんと応えていたのでほっとした。その後、いったん僕の実家にも寄る。犬を披露しつつ、嫁松と挨拶。犬はここでも主に母にじゃれついている。どうも、母性的なアレに寄って行く習性がある。

雨の中、東北道を走ると埼玉を越えた辺りで見事に晴れる。不思議な天気。車を走らせながら風景を見ると、昨晩に降ったのだろう雪が辺りを白くしており、まるで冬にドライブをしているような気分に。桜と白い雪という、不思議な組み合わせが見れた。白に桃色が映えてすごくいい。写真を撮りたかったけど、運転していたがために不可。

途中、雪に交通規制などに阻まれ一般道を走ることを余儀なくされつつも19時頃に山形県新庄市嫁松宅に着。朝、7時の出発から、いろいろ立寄をしたとはいえ、12時間移動。さすがに疲れた。夜ご飯を食べて、すぐに爆睡。

翌日の日曜。9時過ぎから新庄市周辺を義父さんの案内の元、散策。犬も同行。江戸時代に新庄を治めていた戸沢家の墓等を見る。墓はちょっとした山道にあり、犬は歩き慣れぬ道に若干苦労していた。山道に慣れている義父さんは、ものともせずに山をすいすい歩く。これまで、僕のなまくら散歩に慣れていた犬にとって、しばらくの間は散歩もスパルタ教育になるだろう。
温泉で人生初の砂風呂を経験した後、昼食をとってから帰る支度。嫁松と犬とはしばしの別れ。犬は、これからは嫁の実家で暮らすのでこれからは帰省の時だけの再会となる。「じゃあね」と頭をなでても、いつものようにこちらを眺めるだけ。さすがに泣きそうになるも、義父さん義母さんの前で泣くわけにもいかないので堪えて出発。行きとは違って帰りは快晴の中、帰れたのでドライブ気分。調子にのって、すぐに高速に乗らず下道を走っていたら、選んだルートがまさかの冬期通行止めで、慌ててルート変更。いくつかの渋滞に阻まれつつ、22時過ぎに実家着。それから兄がぶつくさ言いながらも池袋まで送ってくれた。

帰宅。猫のみぞれを留守番させていたので、糞の始末等をする。やけに静か。嫁松がいないこともあるが、やんちゃな幼犬がいないことが大きな理由だ。最初は階段の上り下りもできなかったが、ここ最近はすっかり階段に慣れ、上へ下へと行ったり来たりを繰り返していた。寂しいとワンワンなくし、ご飯を見ると飛びつく。甘噛みは、まだまだ手加減無しで痛い。洋服にもすぐに噛み付いた。LANケーブルは食われたし、携帯の充電器も食われた。寝ていると顔をペロペロと舐めてきた。朝晩の散歩は本当に楽しかった。諸々は予め決まっていたことだけど、やはりいなくなってしまうと寂しいものだなと実感する。土曜の朝、慌てて出発したので、餌をあげたままの皿が置きっぱなしになっていた。最近は、餌をいれる皿をくわえて遊んでいた。もうしばらくは使わないので片付けると、やはり哀しくなってきた。いやいや、今生の別れではない。山形に行くたびに元気な姿を見せてくれればそれでいい。
写真は、山形へ向かう際、休憩で立ち寄ったコンビニの駐車場で外を歩かせたときの犬。雪の中をはしゃいで歩いていた。山や川、雪の中に、これからたっくさん連れてってもらえよ。次に会うときはすごく大きくなっているんだろうな。また会おう。