東京から月まで

東京在住。猫と日常。日々のことなど。

『なんとなく霧散する日々』

仕事だったり友人たちとだったりで最近お酒を飲みに行く機会が多く、そういう場は大好きなのだけど、根本的に酒が弱いのだなと改めて思う。
すぐに酔ってフラフラになりつつ、眠くなってしまう。分け隔てなく誰の前でも眠くてボーッとしてしまう。そして時に眠る。申し訳なくなることではありつつも、これは泣き上戸や笑い上戸と似た様なあれで、おそらく眠り上戸というやつなのだろう。酒が入ると眠くなる。


ロベール・ブレッソンの作品、『スリ』と『少女ムシェット』をDVDで観る。『スリ』のリズム感のあるカット割り。流れる様なスリの技をカメラで捉える。主人公がスリを行なうことに身を投じていく理由は、貧困のためとかそういう明確な理由ではなく、ある種の美しさを感じさせるほどのスリの技に惹かれたためだからだと思う。
少女ムシェット』で3度試みられる入水の儀式というかゲームというか、最終的に自殺になってしまうそれは、彼女の意志で試みられるが、最初の2度は水に辿り着かない。つまり死なないし死ねないのだけど、それは偶然によるもの。生き死を言わば運命に委ねる行為。とても息苦しいのに、お遊びをしている行為の軽さのようなものも感じる。

ブレッソンの作品に出てくる「モデル」と呼ばれる役者の人たちの表情はいつも平坦であり、声のトーンもほぼ変わらない。そういった中で、リズムも持ってカットが変わっていく。それがすごくいい。


猫のみぞれの腹の具合が最近、よくない。先日、家に、あの、誰からも嫌われる黒いカサカサと動くあれの残骸があり、みぞれが退治してくれたのだろうけれど、おそらくそのまま少し食べてしまったみたいで、そこから具合がよくない。昨日、病院に行ってみてもらう。おおごとにはなってなかったのでほっとする。帰りにみぞれに鬼子母神の大公孫樹をみせる。


最近、決して大忙しというわけではないのだけど、なぜかぼんやりとして何もかもが手つかずになっている。良くない傾向。


今日は仕事を休ませてもらって、山形に行く。ひさしぶりに娘に会いにいく。楽しみ。