東京から月まで

東京在住。猫と日常。日々のことなど。

『luck』

陽射しがあっても暑さを感じない程に、秋な気候。
これから再び暑さは来るのか。
といってもまだ9月上旬なわけで、まだ残暑的なものはあるのだろうと思うものの、夕暮れの空は鱗雲でなにやらすっかり秋の空。


木村紺『からん』最終巻を購入。本屋の棚で、その厚みを見てたまげた。
ネットで見るにいろいろな思惑の中で、連載が終了されたよう。どんな雑誌であれ商業。思うようにはいかぬところもあるのか。

特殊な、選ばれたとしか言いようのない才能を抱えた登場人物がでる話が好きだ。彼ら彼女等がその才能を発揮する瞬間の、漫画の中で展開される描写が見事であればあるほど引きつけられる。そして開花した才能が、ただ開いただけではなく、螺旋を描くようにさらなる高みへ向かう描写があるのならば、それは尚のこと観たくなる。おそらく『からん』は、そういう点ではようやく第二のスタート地点にたどり着いたところだったように思う。魅力的なキャラクターたちが集まり始め、才能がぶつかり始めた矢先だった。
71Pにおよぶ描き下ろしによって回収しきれなかった主要登場人物にフォーカスを当て、規格外ではなかろうかというボリュームになった最終巻。単行本の結びに、著者の手書きで、『幕切れ』という言葉を用いた最後の挨拶にも、どこか無念のようなものを感じたり。


仕事に少しだけ余裕が見えたので、会社帰りに久しぶりにタワーレコードへ行く。視聴コーナーにてSerphというアーティストの『Heartstrings』というアルバムを知る。「luck」という曲のイントロ部分を聴いて、即座に購入を決意。久しぶり胸躍るような楽曲に出会った気分。

まったく酒が強いわけでもないのに、無駄に本日2本目の缶ビールを開ける。案の定、今になって気持ち悪さと格闘している。