東京から月まで

東京在住。猫と日常。日々のことなど。

『スカイハウス探訪』

東京都知事選挙投票率が低かったのが残念で仕方が無い。これは投票率80%で出た結論ならばやむなしというか、それで決まった都知事には是非ともがんばってほしいが、5割に満たない投票で選ばれた、そして選ばれなかったということが、ただただ残念だ。


日曜は仕事だったので、あえて投票結果は20時まで見なかった。過ぎても見なかった。そしたら実家に帰っている嫁からショートメールが来て「決まったね」とあり、それで調べて撃沈。ふさぎ込んだ気持ちになったので、銭湯へ行った。熱い風呂に入った。それからレンタルしていたラース・フォン・トリアー監督の『メランコリア』を観た。余計にふさぎ込みそうになった。いや、面白かったんですが。


月曜は仕事。仕事が終わったあと、代官山のTSUTAYAに行ってみることにした。引っ越しに伴い会社に向かうために利用する駅が代官山になったので行ってみようと思いつつ、行けてなかったので。

行ったら、素晴らしかった。

品揃え。驚く在庫。観たいDVDがわんさかある。『戒厳令』とかあるし。さらにはVHSだけど『ヴェルクマイスターハーモニー』があったよ。ほんとかよ。VHSデッキがねぇよ。VHSデッキを買おうかとすら思える。それにしてもあるのですね、DVD化されてない作品が。あまりにも素晴らしい在庫で、しばらく店内をうろついていた。ヴィクトル・エリセの『エルスール』があったし。ぱっと見でしかないけれど、侯孝賢作品やイオセリアーニ、キアロスタミカウリスマキの初期作品が見当たらなかったけどよく探せばあるんじゃないか。でも、あと大森一樹監督の『ヒポクラテスたち』がなかったな。その辺はリクエストしたら手に入るのかしら。

で、東陽一『サード』、板尾創路板尾創路の脱獄王』を借りた。共に面白かった。


今日は祝日。まだ嫁と娘は山形。娘はスキーに夢中らしい。LINEで娘がスキーをしている動画を送ってくれたのだけど、よく見るとちゃんと子供用のスキーで、話を聞くと義母さんが買ってくれたらしい。すごいな。自分が子供の頃、スキー板を買うって感覚がなかった。それはともかく。朝からDVD。

アルーノ・デプレシャン『キングス&クイーン』。他者に注ぐ愛って、血縁とか血縁じゃないとか、もちろん関係の深さはあるんだろうけれど、そうじゃなくて、自分自身の置かれている状況の中でしかやれないもんなんだな。それを淡々と描く。みんな必死。いや、必死って言葉じゃないな。精一杯。それだな。だから、それも人間だと、肯定したくなる。で、特典でついていた予告編は本編の主旨と全然関係ない主題を推していた。宣伝的な売りっていうのがあるんだろうけど、あの予告は酷いな。


DVDを観てから、でかける。菊竹清訓さんが設計したスカイハウスを観にいこうと思い立つ。近所にあるとは聞いていた。で、耐震診断をしてくれた設計事務所のKさんから住所を教えてもらっていた。散歩がてらに行ってみようと思った。家から散歩。東池袋から護国寺をこえて、住所でいうと大塚一丁目まで歩く。丸ノ内線の『茗荷谷駅』あたりで路地に入ってみると、どうやら行き過ぎていたようで、少し戻るように歩く。で、音羽のあたりまで下って行くと見覚えのある道が目の前に。その結構な高台のあたりに、スカイハウスはあった。以前、六本木の森美術館で開催していた、日本の近代建築運動「メタボリズム」で、スカイハウスの紹介映像などを観たことがあった。その建築の面白さにとても興味があった。外装はおそらくそれほど変わってない、けれど、周りがビルやマンションが立ち並んでしまってもはやスカイハウスと呼ぶには残念な環境になっている。今もお住まいとして使用されているということで、外観を眺めるのみだけど、コンクリートで作られた外観はいいなぁと思えた。で、驚いたのは家からずいぶんと近かった。遠回りしなければ、割合にあっさり行ける距離だったことに驚いた。


ゆっくりと散歩して、のんびりした。まぁ、散歩するにはまだまだ寒いけれど。