東京から月まで

東京在住。猫と日常。日々のことなど。

『弥彦はどこへ行ったでござるか』

日曜も引き続き、台風の影響か風が強かった。晴間が見えたかと思うと、いきなり大雨が降り、止んで地面が乾いたかと思うと、また大雨が降るという、気まぐれ率と湿度100%の天気だった。そんな最中、娘には「るろうに剣心」ブームが到来し、突っ張り棒を腰に差し、父を「左之」、母を「薫殿」と呼び、誰かわからぬ虚空に「弥彦はどこへ行ったでござるか」と語りかける。当然、娘は剣心なわけだが、弥彦はだいたいどこかへでかけがちだ。たまに突っ張り棒をブンブン振り回すので危ない。そして「弥彦はどこへ行ったでござるか」と尋ねるが、あいにく弥彦の行方は存ぜぬ。ちなみに先日、テレビで放送していた映画「るろうに剣心」を観たのだけれども、特にどうとも思わぬ映画だった。人がいっぱい出て来て、やけに漫画的な表情をするなぁと思った。漫画原作だから当然なのかもしれないけれど。


夕方から豊洲へでかけた。嫁の元職場の同僚の方の家にお邪魔する。当初の目的は東京湾花火大会を見学するというものだったけど、台風の影響で早々に中止が宣告されていたので、生粋の食事会となった。同僚の方の旦那さんや、お母さん、そして台湾からの留学生の方も来て何やらワールドワイドな食事会。台湾の留学生の方はまだ19歳で、日本語の勉強などで来ていたので、お母さんが「今日は日本語のみ!」という宣告をして、勉強を促していた。僕らもいろいろと話をする。単純に台湾のことを聞くのが興味深かった。お母さんは英語もバリバリと話すすごく勢いのある方で、後で聞くとご主人さんと一緒に大学で中央アジアなどの研究をされているとのこと。いろいろと話ができて面白かった。娘もワイワイやっていたけど、途中で力つきて眠ってしまったので21時過ぎに一足先に帰路へ。帰り時には雨も止んでいた。が、風は相変わらず強かった。


家に帰ってから、一人で録画していた映画「大脱走」を見る。まさか3時間半もあるとは思わなかった。行進曲のような有名な音楽から痛快な娯楽作を想像していたけれど、そうではなく根底には重い主題があった。脱獄を試みた捕虜のうち、わずか数名以外は結局捕まったり、殺されてしまった実話に基づいているからだろう。今更といえば今更な感想だけど、いままで観る機会が無かった。


月曜の朝は、絵に描いたような台風一過だった。そして一気に夏の暑さが戻って来た感あり。仕事がたまたま西池袋で終わり、帰り路で初めて見つけた古本屋に少し入る。哲学書や興味深い文学書があったが、まさかの19時閉店。いや、健全ちゃ健全なのだろうけど、店をうろついている間に閉店準備をされるとなにやらちょっと戸惑う。前田司郎さんの「ジ・エキストリーム・スキヤキ」が100円で売っていたので購入。帰るとまだ娘が起きていたので、一緒に布団に横になる。


絵本を自分で読むというので、それを聞いていると驚いたことに1冊の絵本を大体暗記している。最近、ひらがなを少しずつ覚えては来ているものの、まだ文字を読むほどの理解はない。おそらく僕や嫁が読んでいる声を覚えているのだろう。もちろん部分部分では少し違うところがあるのだけど、大体の文章を覚えているようだった。驚く。子供ってのはそういうものだったか。で、気がついたら娘と一緒に寝ていた。


朝5時頃に、目が覚める。夜9時代に寝てしまったので、さすがに目覚めてしまった。送らなければならないメールがあったので、起きてメールを打つ。と、サイレンを鳴らして走る救急車や消防車が数台。何事かと思うほど、うるさかった。後から、どうやら近所で火事があったらしいと嫁から連絡をもらう。それも放火の疑いがあるらしい。「怖い」と嫁からメールをもらったので、「火事(怖)。」とメールを返信したら、無視された。少しばかり怖さをやわらげようとしたつもりで、ふざけたわけではなかったのだけども。