東京から月まで

東京在住。猫と日常。日々のことなど。

『歩ける距離なのか』

tokyomoon2015-02-24

最近、娘が起きると、怖い夢を見た、といって泣き出しそうな顔をしていることがある。そして夢の話をしてくれる。だいたいが僕や嫁とはぐれて1人になるという按配。今日の夢はどうやら火事があって僕や嫁さんとはぐれて1人になってしまったのだという。はっきりした夢。火事かぁ。それは怖いなぁと思う。


そういえば、先日テレビで放送された宮崎駿監督の『風立ちぬ』を録画してあり、それを観た娘の感想は『怖い話』だった。あの作品も改めて見返すと夢の場面が何回も出てくる。冒頭の夢はどちらかといえば悪夢だ。その始まり方はどこか昏い。『怖い話』という感想はあの物語の根底にあるものを実はきちんと捉えているのかもしれない。そして、娘の夢はもしかしたら『風立ちぬ』の影響もあるのかもしれない。


金曜日、かげわたりの面々が『この世で俺/僕だけ』を映画館に観に行ってくれた。僕も上映ギリギリでユーロスペースに向かう。ユーロスペースの劇場は2つのシアターがあるのだけど、最初に観た時とは別のシアターで上映されていた。映画館で観たのは2回目なのだけど、なぜか今回は音が気になった。変更しているはずはないだろうけど、台詞と音楽やSEのバランスが少し気になる。音楽やSEに対して台詞の音量が小さいような。ただ、まぁ、そんなことはないはずで気のせいなのかもしれないが。


観終わった後、渋谷で散会。本当はみんなで話をしたかったけど、レイトショーだとどうしても帰りの時間に影響がある。それで家常さんと谷川さんと3人だけ池袋へ移動して食事がてら話す。いろいろ話す中で映画についても感想をもらう。音楽についての話もあれば、そうではない部分の話も。家常さんはテレビ版を観てくれていたのだけど、テレビで観た時はすごく面白かったけど、映画館で観て少し印象が変わったと言っていて、そのことから考えることもあるのではないかと思った。ドラマとしてテレビでみること。映画としてスクリーンで観ること。話はいろいろ尽きず、気がつけば深夜2時半。僕や家常さんは池袋から歩いて帰れる距離なのだけど、浅草方面に住む谷川さんはこれから歩いて帰るにはかなりの距離。なのに、いつも大体、終電過ぎても付き合っていて、これまでも何度も池袋から歩いて帰る彼を見てるのだけど常々大丈夫なのかなぁと心配になる。携帯の充電を気にして「音楽も聴けないで帰るのは嫌だしね」と言っていたが、そんな散歩気分で歩ける距離なのか。寒いし。夏目漱石の『こころ』で先生が確か散歩とかいって、本郷から雑司が谷あたりまでふらっと歩いている描写があったと思う。それでもかなりなものだけど、谷川さんの家はさらに倍くらいある。僕の家の前あたりまで来て「じゃ、気をつけて」と谷川さんが僕に言ってきたが、気をつけるのはどう考えてもあなただよと思いつつ、家に帰った私でした。