東京から月まで

東京在住。猫と日常。日々のことなど。

『優しい雨が降る部屋で』

tokyomoon2015-04-12

土曜日。午前中は雨がパラついていたけれど、昼頃には止んで少し雲間から陽も出てきた。


近所の中華屋さんにご飯を食べに行ってから家常さんの家へ。みんなで花見に行く予定だったけれど、生憎の天気だったので家常さんの家で飲むことに。振り返ると昨年も花見をやったのだけど、開始早々雨が降り、家常さんの家へ避難していた。雨をもたらす何者かがいるのかもしれない。


飲み会が始まってしまえば、場所のどうこうは気にならずワイワイと楽しく過ぎていく。だいたいこういう時はくだらないことばかり話す。日も暮れて、ギターを持ち出して歌い始める人たちがでてくると、一緒に来ていた娘もオモチャのキーボードで演奏を始める。娘が弾く音は適当なのだけど、それをギターでフォローしてくれる。そしてみんなで自由に歌の合いの手をいれていく。適当。デタラメ。なんの歌だったか。九州の人の歌とか、寿司の歌とか。思いつきだけの歌だけど、それが楽しい。


家常さんの家は一戸建てを改築して、一階に喫茶店ルームの建設をしている。手作りで。電球は雨だれをイメージした作りになっている。優しい雨が降っている空間だと思う。


結局、夜8時くらいまで楽しい宴は続いた。その後も飲みに行く人たちはいたけど、僕らは娘を連れて帰宅。こうやって騒いだ日は娘もあまり寝付かない。22時過ぎにやっと寝る。


小津安二郎監督『浮草』
ミシェル・ゴンドリー僕らのミライへ逆回転

小津監督のカラー作品は色合いが本当に見ていて鮮やかで楽しい。冒頭の灯台の描写から遊び心もあるし、『浮草』は旅芸人の一座の恋沙汰を描いた話で、ちょっとメロドラマ風な趣きがあり、それも面白い。若い女優が、田舎の港町の若者を誘惑するシーンはわずか二言三言の台詞で手玉にとる。旅芸人の一座の泊まる劇場の薄暗い通路で、光が当たらない若者の表情が見えず、輪郭しかわからないような正面からのカットは、普段の小津監督のカットからするとかなり劇的な描写のように見えるけど、それがまた少しドキドキさせる。雨の中での軒下の問答のシーンも良かった。


僕らのミライへ逆回転』も好きな作品。久しぶりに観たけれど、クライマックスの自分たちが作ったオリジナル映画を観るシーンは本当に素敵だなぁと思う。そして、改めてこの邦題はどうなんだろうと思う。


昨日は飲み過ぎて夜は頭痛が酷かった。