東京から月まで

東京在住。猫と日常。日々のことなど。

『なんの祝日かもわからぬままに』

tokyomoon2016-02-12

11日(木)。祝日。といってもすっかりなんの祝日か失念したまま過ごす。晴れていたので洗濯物を干す。


娘が録画してある『魔女の宅急便』を再生するので観る。テレビ放送しているのに気付いた時には20分くらい過ぎていて大好きな冒頭のシーンが撮れてないのは残念なのだけど、改めて見返すといろいろと印象的なシーンが並ぶ。ワンカットの中にいろいろな人物の動きや風景のうねりのようなものが入っている。いつもだいたい主人公が飛べなくなるくらいまで観ていると他の用事が出来て終いになる。


午後に仕事の関係で会社へ。催しがあり、日本舞踊の発表会を観る。腰の位置だなぁ、個々の人たちに意識はあるのかわからないけれど、サラリと踊る人の中に目をひく人がいる。手や足、目線の動きなども丁寧なのだけど、何より腰の位置の低さというか、一本線が入っているような軸のしっかりした身体が、とても美しく見える。


久しぶりに娘を寝かせる。絵本を二つ読み聴かせる。一緒に少し横になってから起き出して、なんとなくテレビをつける。


『クレイジージャーニー』で、毎日往復48キロの山間の険しい行程を1年のうち120日、それわ9年休むことなく歩くという修行と、9日間断食、断水、不眠、不臥を行うという修行をやり終えたという僧侶の方の特集を観る。修行内容に圧倒される。最初の1/3くらいは幽霊のような幻覚のようなものを見て、次の1/3くらいは極楽とか仏様のような幻を見て、最後の1/3は何も見なくなるという話をおっしゃっていた。数ヶ月後には血尿が出たり、原因不明の熱や吐き気に襲われたり、あまりの断水のため血中血液が濃くなるのかただ座っているだけでも脈拍が120あたりになるとか、3日後くらいに自分から死臭が漂っていた、など、どちらも想像を超える未知の体験過ぎて圧倒される。


その方の語りの穏やかさは、そういった体験の果てにあるもので、聞いていると自分の置かれている境遇はまだまだ大したものではないなぁなどと思う。