東京から月まで

東京在住。猫と日常。日々のことなど。

撮影だった。

撮影だった。
天気は快晴。予報では午後から曇り。夕方の夕日の撮影が少し気がかりになりつつも、
そんな先のことを朝から心配している場合ではない。

朝9時30分、今回の撮影に参加するOとUとKと僕は撮影場所に程近い駅に集合。移動する際の車は僕が、親の車を借りてきた。もう一人の参加者のMには自転車を持って、先に第一撮影場所へ向かってもらう。あとMが勤めているペットショップにいる犬を撮影する予定もあったので、その準備もしてもらう。

撮影はほとんど僕がやる予定だったが、おそらくみんな最初は緊張するだろうから、数少ない僕のシーンを最初にとるように、スケジュールを組んだ。そうすることで、みんなの緊張がほぐれると思ったからだ。僕のシーンは飲み物の自動販売機の前での撮影。危惧していたのはいきなりロケだと、間違えなく人目にさらされてしまうことなのだけれども、そういうことを気にしてしまう奴がいたらどうしようと思ったが、みんな全然気にせず、屋外でも、台詞をでかい声で言っていた。町行く人々がじろじろ見ていたのにお構い無しだ。やはり大学時代演劇をやっていた面子だ。いらない心配だった。

最初の撮影は滞りなく進んだけど、次の撮影が苦しんだ。うかつにも犬を出してしまったことに後悔した。犬、すこしも言うことを聞かない。そりゃ、そうだ。訓練されているわけでもないし。撮影の都合で、どうしても日当たりのいい場所で撮影したいのだけど、犬が暑がってしまい、隙あらば日陰に入ろうとする。台本を書く段階である程度予想して、出来る限り犬に要求することは減らしたけど、それでも駄目だった。動物を使うことは大変だよ。

午前中の予定がそれでも、無事に終わったけど、予定外のことが起きた。バッテリーの減りが想像していたよりも、早いのだ。以前の撮影時は、ほぼ一日撮影していても、問題なかったのに、今回はわずか2時間ほどの撮影でほぼ電池が無くなった。午後は家の中での撮影が多いので、電源は取れるけど、充電が必要になる。予定通りにはいかない。

家の中での撮影は難しい。想像していたよりも、カメラのフレームに収まる範囲が狭い。普通の距離感で役者に座ってもらうと誰かが画面から消える。お互いの距離をぐぐっと詰めて座ってもらう。やっている役者はやりづらそうにしていたけど、画面で見るととても自然に見える。実際のリアルとフレーム越しのリアルは違うのだなぁと感じた。

家の中では台詞が多い芝居なのに、みんな一生懸命がんばってくれた。一週間前に台本を渡しておいたら、みんなそれぞれにある程度練習してくれていたのだ。長回しで撮影してもみんな台詞忘れはほとんどない。多少、本読みをしたら、きちんと見れる演技をしてくれる。そういう風にがんばってくれていたことがうれしかった。

充電しなくてはならないおかげで、夕焼けの中で撮りたいシーンに使える時間が少なくなってしまった。それでもなんとか間に合った。雲間から見える夕焼けもきれいだった。

結局撮影がすべて終わったのは22時過ぎ。みんな本当に丸一日がんばってくれた。撮影に参加した人だけではない。ここの日記を見て、わざわざマイクを送ってくれたA管理人にも感謝だ。いろんな人がいろいろ手助けしてくれた。本当にありがたい。

あとは編集だ。みんなのがんばりにきちんと答えて、いいものを作りたい。いや、つくる。こうなれば、とことんやってやる。やってやるぞ。