東京から月まで

東京在住。猫と日常。日々のことなど。

東京の果て『さらに話し合ったり、探したり』

■ 20日(火)。世田谷で稽古。いくつか抜きで稽古をする予定だったけど、父と娘の会話のシーンをやっているときに、父親役の浦壁さんの演技がいつもと違ったことをきっかけにいろいろと話し合うことになった。僕が考える父と娘の関係。そのことに関して浦壁さんや娘役の土井ちゃんといろいろ話し合う。僕が思う父と娘の関係は浦壁さんと土井ちゃんの演技でだんだん固まりつつある。それでも、話し合う必要があったのはその関係性をまだ役者の2人がそれぞれ自分なりに消化していないからだ。上辺だけの演技でいいなら、このまま気にせず稽古を進めてもいいのだろうけど、それでは駄目だと思う。僕や浦壁さんや土井ちゃんがきちんと同じ方向を向いていることが重要だ。そういったところがきちんとそろうことで、きっと何かが変わってくる。息遣い、発話の仕方、ちょっとした目線、距離感。それこそ2人の関係性。そこに生じる空気感といったもの。とことん話し合ってみた。結局最後の一時間はその話し合いに費やしてしまったけど、こういうことが大事なんだと思った。


■ 21日(水)。六本木へ行くために乗り換えの都合で新宿に寄ることになったので、せっかくだからとこの前インタビューに協力していただいた方に顔を出してみた。


■ その方は新宿駅の南口改札から甲州街道を西新宿方面に下ったところに立って仕事をしている。昼の新宿は人で溢れかえっている。今日は売れてますか?と聞くと「ここ数日はさっぱりだよ」と答えた。「ほら、今は給料日前だろ、それに今月は忘年会の季節だしね」と自分なりの分析を話してくれたあとに「あとはクリスマスが勝負だね。年末年始はね、駄目なんだよ、仕事が休みに入っちゃって、新宿に来る人が会社勤めの人から、観光とかそういう人ばかりになっちゃってね、そういう人はなかなか買ってくれなくてね」と続けた。僕の勝手なイメージでは、なんとなく正月は販売が伸びると思っていたので意外ですね言うと、「大阪ではね、確かに売れたんだよ。正月も。だけど東京は駄目だね。なんだろ、人の違いなのかね」と言い、「まぁ、年末年始は紅白とか見てね、ゆっくり過ごしますよ」と笑いながら話してくれた。


■ それから音響をやっていただくことになったSさんと役者の浦壁さんと公演場所である六本木EDGEを下見。音響関係はライブハウスに備え付けの機材でなんとかなるみたいで安心した。ただ、やはりバンドの音を調整するいわゆるPAという役回りは、芝居の音響であるSさんには難しいとのことで、そこはライブハウスの専属PAの方にサポートしていただくことになった。ライブハウスでの公演ということで、いつもと畑も違うわけだし、今後、いろいろとSE関係も集める必要があり、めんどうも多い音響をいきなりお願いしてしまってSさんには申し訳ない次第です。いろいろご迷惑をおかけします。


■ 懸念材料になっているスクリーンのつり方について浦壁さんにもどうしたもんか考えてもらった。谷川さんや僕が考えもしなかったアイデアを一つ出してくれた。すごくいいアイデアだと思ったけど問題は長いタル木が必要になること。ただ、策が増えることはありがたい。要検討。


■ それからちょっと渋谷へ。役者で参加してくれる円谷さんが教えてくれた「アカシアの雨が止むとき」を戸川純さんがカバーしたCDを探すためにHMVをうろつく。ない。それから駅前のTUTAYAも行ってみる。ない。それは戸川純さんの『昭和享年』というアルバムに入っているらしいのだけど、なかなか見つからない。確か渋谷にはタワーレコードもあったと思ったので、タワーレコードを探してみるが見つからない。行ったことがないからよく判らない。お腹がすいたり、寒かったり、仕事に行く時間だったりしたので諦めて渋谷をあとにする。円谷さん曰く「かなりかっこいいらしい」ので聞いてみたいのだけど。


■ それにしてもタワーレコード渋谷店。ネットで調べてみたらものすごくでかいビルであるじゃないか。なぜ僕は見つけられなかった。おのれ、東京砂漠。