東京から月まで

東京在住。猫と日常。日々のことなど。

『週末』

■ 雨が降って、急に冷え込んできた。というか、もう寒い。


■ 29日(土)。小説をもっと読みたい気分になる。中上健次さんの『鳳仙花』を読むことにする。夕方から多摩川へ。調布の花火大会に行く。少雨降る中の花火。友人たちと花火をやったけど、こういう大きい花火大会は今年初。どの会場も混みあって、なんだか人いきれに疲れることの方が多かったので、今年は行かなくてもいいかなぁとも思っていたのだけど、そこは現金なもので、行くとやはり花火の大きさに圧倒される。きれいだぁと思いぼんやりと見上げる。出店で買ったたこ焼きが少し残念な味だったけど、それを忘れるほどの花火。





  本当は、花火の後に声をかけられていた音楽のイベントに行こうと思っていたのだけど、いろいろあって今回は遠慮させてもらった。ドタキャンのようになって申し訳ないと思いつつ、帰宅。


■ 30日(日)。起きたら雨が降っていた。そしてより一層寒い。有楽町へ行く。以前から日比谷公園を散歩しませんかと声をかけられており、その約束を日曜にしていた。雨が降ってしまって残念だったけど、せっかくだから少しブラブラしてみようかということになり、日比谷公園へ向かう。ゆっくりと日比谷公園を歩くのは初めて。思いのほか広い。なんでまた日比谷公園を散歩なのかと友人に尋ねた。先日、『サッドヴァケイション』を観た友人は、映画を観てしゃぼん玉を吹きたくなったのだそうだ。1人で吹くのもなんだし、こういうことに乗ってくれるんじゃなかろうかと思い、僕を誘ったのだという。それ、もちろん、乗ります。ただ、まぁ、雨なのでしゃぼん玉は残念ながらふけず。その代わり『サッドヴァケイション』について、いろいろ話をしたりする。


と、公園の奥の方から祭囃子が聞こえてくる。詳細は判らないのだけど、江戸なんたら祭りというイベントが日比谷公園で実施されていたらしい。早速行ってみると、東京だけでなく、埼玉や群馬などいろいろな土地の山車が集まっている。どの山車も個性的。それととても背がでかい。観ていると楽しい。ステージでは太鼓の演奏などもあるし、いろいろな出店も出ており、これ、雨じゃなかったらすごく盛り上がったんじゃなかろうかと思う。



いくつかの出店を物色し、『幕末あんぱん』というあんぱんをネーミングに惹かれて購入。風呂敷の包み方を伝授する出店があり、そこの店員さんが「風呂敷の包み方、教えまーす」と客に声をかけている。それが客引きを狙ってのことなのだろうと思うけど、「来て頂いた方に今ならチョコを一つつけますよー」とも言っていた。それを聞いた後にフラフラと店を覗いたら、チョコ欲しさにやってきたと勘ぐられてしまうのではと思い、余計行けなくなるきがするがどうなのか。


日比谷公会堂や、日比谷図書館をぶらつき、寒くなってきたので、店に入り昼食をとる。友人と話をして、まぁ、それほど深刻な話ではないのだけど『幸せ』とはなんだろうみたいな話になった。この『幸せ』という言葉があまりピンと来ない。ただ、『喜び』という言葉はピンと来る。僕は『喜び』でいいと思った。毎日が『喜び』に満ちていればこれほど楽しいことはない。


■ 夜は久しぶりに風呂にゆっくりと入る。汗をダラダラと流す。それからGyaOで配信されている増村保造監督の『赤い天使』を観る。増村監督作品、初見。極限状態の中で、快楽と欲望の果てで、献身的な愛によって初めて男と真の意味でつながるも、戦争によって全てを失う主人公。圧倒的なまでにどうしよもない戦争という現実。