東京から月まで

東京在住。猫と日常。日々のことなど。

『北の便りと金と猫』

北海道に住む、大学時代の同級生Aからジャガイモのキタアカリが届いた。それも10キロも。有り難い。それで久しぶりにAに電話。互いの近況等も話しつつ、農業をしているAは、今はやはり収穫時期で忙しいのだとか。Aは、僕にはちょっと判らない音楽のゲームにかなり精通しており、一時、そのゲームのことをミクシィに事細かく書いていたことがあったのだけど、それは僕には何かの呪文のようだった。今は、ブログやミクシィツイッターニコニコ動画などを駆使し、さらに独自のゲーム道を邁進しているよう。いやはや元気で何より。

というわけで莫大なジャガイモを前にし、やはりそうなるとカレーを作るしかないと心に決め、カレーを作る。そして10キロは到底食べきれないので、近隣に住む方々にお裾分けのメール等をする。家常さんやTくんがもらってくれ、さらにご近所のT夫妻にあげつつ、我が実家にも送る。そこそこお裾分けはできたものの、我が家にはまだまだある。



先日、一緒に新文芸座のオールナイトを観たS君が、ロベール・ブレッソンの『ラルジャン』のDVDを貸してくれた。それを観る。90分に満たない作品。物語を進行する上で、説明しなくてはならないものを極力そぎ落としていく。もちろん、物語を進行させる行為を見せないわけにはいかない。そぎ落とすものは、登場人物の感情の表現をする場面。たとえば人物の表情のアップなどはほとんどない。そのかわり、行為を為す際の手のヨリの画などが挿入される。それがブレッソンの見つめる目線なのだと思う。金のためにどん底へと落ちていく主人公。救いの手を差し伸べてくれた人さえも手にかけてしまう。最後の最後で、本当にわずかな救済はあるものの、それにしても身につまされる作品。


猫のみぞれの去勢手術をした。するべきか否か、諸々悩むところではあったのだけど、することにした。手術は成功。その後の経過も順調で、みぞれはいつものようによく寝て、よく食べる。いや、むしろ食べる。嫁氏曰く、去勢手術をすると食欲が増すらしい。
飼い主の判断で去勢を行なうことが正しいのかどうかは判らない。やはり手術後は、よくわからない申し訳なさでいっぱいになった。とはいえ去勢をすることで回避出来る危険もある、とはいえ、とはいえ。ただ、いつものように、非常にリラックスした姿で寝てくれると、ほっとする。


鬼子母神のあたりを散歩すると、まだ蝉の声が聞こえてきた。今朝のラジオで夏の暑さは今日で終わりだと言っていた。娘は、少し厚手の服を着ていた。心なしか笑顔だけど、新しい服がうれしいのかしら。