東京から月まで

東京在住。猫と日常。日々のことなど。

『なぜ僕は噛まれないのか』

tokyomoon2015-09-16

人それぞれ悩むことはあり、時にそんなことにまで悩むのかと驚くことがある。会社に中途で入ったHくんはとても真面目で何に対しても考えて悩む。自分の仕事の進め方が正しいかと悩むことはとても立派だと思うけれど、先日の悩みは違った。職場に蚊が入ってきて、その蚊に噛まれて痒いといった話をしていた時、Hくんは「なぜ僕は噛まれないのか」と悩んでいた。それはむしろ良いことじゃないかと思うのだけど、Hくんは深刻に「僕の血はまずいのか」と悩む。悩みは人それぞれだと思う。


岡本喜八監督『肉弾』を観て、その不条理な世界観は笑いさえ生じるけれど、不条理だと感じるのはどこか僕自身にこんなことは現実には無いという無根拠な思いがあるからで、戦争へと突き進みそうなこのご時世に、これは実話になりえると考え方を変えると、途端にゾッとする怖さがある。自衛隊コースが設立される高校が出てくるといったご時世。その設立自体は構わないと思うし、先日の津波被害での自衛隊の方々の活動はとても素晴らしいと思うけれど、それでもそこを志す人たちに教師の方々は是非『肉弾』を見せてほしいと思う。圧倒的に不条理な現実が起こり得る可能性が戦争にあることを僕自身も知らなければならない。


安保法案を無理やりにでも成立させようとする動きの中で、SEALDsの活動や奥田さんの国会での発言の素晴らしさに勇気をもらう。「個として正しいことをする」
本当にただそれだけだと思う。