東京から月まで

東京在住。猫と日常。日々のことなど。

『死刑に至る病』

11日(土)。仕事で少し早起き。車で移動。都内を横切って海沿いへ。仕事諸々。

いくつかの場所で、同じ内容の催しをしても、反応は場所それぞれ。こういうのは難しいもの。いずれにしても、観てくれた方々が楽しんでもらえるように、というのが大切。

現場での仕事&打合せをして、夕方に都内へ。高速道路を走る。横目にディスに―ランドを眺めつつ。久しく行ってないが、さすがにそろそろ混雑も元に戻ってきたのだろうか。都内へ戻ってきたところで渋滞。高速を降りて、仕事が終わり、疲れて、コンビニへ。駐車場で少し眠ってしまった。

目が覚めると、少し雨がパラついている。翌日は休みだったので、会社に車を置きに行く。で、ふと、映画が観たいと思い、調べると、終電前のレイトショーを観れそうなタイミング。ようやくここにきて、映画モードが復活してきた。

白石和彌監督『死刑に至る病』。予備知識をいれていたら、とても映画館に行ってみようとは思わなかった。阿部サダヲさん演じる主人公が、猟奇殺人犯で、死なない程度に拷問を繰り返した挙句、24人の若者を殺すという犯人役で、その拷問描写が諸々エグイ。うう、となりつつ、観る。

犯罪者と、留置所の面会場所でやりとりをする、という場合、わりとカットは限定される。向かい合いのカットバック中心になるけれど、それをいかに切り取るか。ストーリー上、徐々に、阿部サダヲさん演じる犯人役に、心酔していく描写を、向かい合う窓ガラスに映る顔を重ね合わせることで表現したり、セットで作った留置所の中をいろいろ工夫して切り取る画は、2人のやりとりに緊張感があってヒリヒリする。

そういえば、是枝裕和監督の「三度目の殺人」もこういった留置所のシーンが多かった。あと、大好きな映画「カポーティ」。そういった映画と見比べるのも面白いかもしれない。

あと、なんですかね、本当、いい意味で食べ物がおいしく無さそうで。惨殺された女性の遺体写真を見ながらカップ焼きそば食べたり、いろいろ美味しく無さそうで。人が何かをする欲望的なものって、見せ方で本当に不快感を感じる。それを意図的に作り出している。瓶ビールを飲むときの喉が鳴る音を誇張している感じもハラハラする。

振り返ると、ストーリー的にわかりにくいところや、そもそも、では、なぜ、岡田健史さん演じる青年に依頼をしたのだろう、っていう動機も不明だったりするのだけど、出演されている役者さんたちのお芝居は本当に素晴らしく、良い具合に胸糞が悪くなる体験ができて充実。

かなり遅い時間に終わるレイトショーだったのに多くのお客さんも来てた。終電間際の電車に乗って帰宅。やや興奮冷めやらぬ感じで、眠くもなく、ちょっとテンションが上がっていた。が、ふと、横になったら、あっという間に眠ってしまい、肌寒くて目が覚める。夜はまだまだ寒い。