東京から月まで

東京在住。猫と日常。日々のことなど。

『東京を歩く』

やや遅く起きるが、昨日よりはマシ。晴れ間はあるものの、やや肌寒さを感じる。昨日の、嘘みたいな陽気はなんだったのか。

ひとまず、洗濯をして、干して出かける。ふと、これまで行ったことの無かった場所に行こうと思い、両国へ。地下鉄で飯田橋まで行き、JRに乗り換えて、総武線へ。両国駅に降りてから、東京都慰霊堂のある公園へ。関東大震災で、多くの被害者が出てしまった陸軍被服本廠地。今は公園になっている。視界の開けた敷地で、ここなら安全だろうと逃げてきた人たちを、火災の火が、熱風のように包み、たくさんの方がお亡くなりになってしまったという。そして、関東大震災後、太平洋戦争に突入した東京を、次は空襲が襲う。

この二つの出来事について、展示などがある施設もあった。竹久夢二さんが震災後に、言葉を残しており、多くの被害があった陸軍被服本廠跡地には、せめて柳や緑を植えるべきだと書いた文章を残していた。弔いと、そうやって緑のある広い空間があれば、あれほどの被害はなかったろうに、と言葉を綴る。

慰霊堂を出てから、隅田川を渡り、少しばかり、川べりで読書。先日買った相米慎二監督の「台風クラブシナリオ」掲載の書籍。工藤夕貴さんや、黒沢清監督のインタビューから。そういうのを読むだけで、監督の何やら不思議な人となりを知れる気がする。

少し読み進めてから、近くの図書館に行ってみるかと、浅草橋方面へ。台東区立の図書館にたどり着いて、勉強できる場所に入ろうと思ったら、台東区民じゃないとダメだった。諦めて、さらに近場を調べると、秋葉原の近くに、千代田区立の図書館がある。そこへ向かう。昭和通りを越えて、やたらと人のいる秋葉原の繁華街を通り過ぎ、目的の図書館へ向かうと休みだった。呆然としてさらに調べると、本郷三丁目付近に、文京区立の図書館がある。ということで、そこまで歩いてみる。渋めの図書館。中は静か。日曜の夕方の図書館はそんなものか。本棚を物色して、蓮實重彦さんの小津安二郎に関する書籍や、淀川長治さんのエッセイを流し見。ぼんやりと小一時間。穏やかな時間。

外に出て、再びふらふら歩き、本郷三丁目駅近くで、昼夜兼用のラーメンを食べて、メールなどの作業もあり、駅前のカフェへ。明日に溜め込まないように、仕事を少しする。まったく書いてなかった日記を書こうかと思うが、そこまで辿り着かず。

外へ出て、電車で帰るのもルーティンだなと、LOOPで移動。風を切って走ると猛烈に寒い。家の近くまで着いて、ガタガタと震える。200円也。

家に帰って、北野武監督の「あの夏、いちばん静かな海」を見る。それからビールを飲んだら、酔いが一気に回り、寝落ちしてしまい、寒さで目覚める。猛烈に寒い。冬場の寝落ちは命が危ない。

考えてみると、今日は両国から本郷三丁目まで歩いたことになるし、その後も、電動とはいえ、キックボードで家の近くまで移動した。やたらと歩いた一日だった。