東京から月まで

東京在住。猫と日常。日々のことなど。

『稽古と撮影』

tokyomoon2008-01-07

■ あれよあれよと言う間に仕事始め。長い正月休みもあっという間の気がするのは6日に自主映画の撮影を行なったので。撮影はひとまず終了。さすがにクタクタになったけどひとまず一段階目クリア。というわけで日々の覚書。


■ 4日(金)。自主映画撮影のために主演の冨江くんとKさんの稽古をする。用賀にあるスタジオにて。出来れば『東京の果て』の稽古で借りていた豊島区の稽古場を借りたかったのだけど年末の申し込みが間に合わなかった。それでネットを探しなんとか見つけたのが用賀だった。来るメンバーの誰の家からも平等に遠い場所にある町、用賀。


  芝居ではないけど、自分が演出をする作品の稽古はいつ以来だろう。『朝からの家』でも稽古場には行ったけど、あれはあくまで見学のみだったし。まぁ、それはさておき。集中して稽古をやった。なにせ稽古は1日だけしか取れなかったので。冨江くんとは芝居を作ったことがあったのでなんとなく判るところもあったのだけど、Kさんとは初めて。Kさん自身が持っている雰囲気を損なわずに、劇中の女性を演じてもらえるよう稽古をしてみる。時々カメラを回す。肉眼で見るのと、レンズを通してみるのでは質が変わる。あと、2人の距離感とか。広角レンズがないので、2人の距離はかなり接近してもレンズ越しには違和感なし。不思議だ。というか演じる役者の人たちが大変だ。15時から開始した稽古はあっという間に21時に。時間を削るのが嫌だったので、夕食休憩無しで稽古をさせてもらった。2人には大変なことをさせてしまった。帰路へ向かう電車の中で、カット割りや撮影順を考える。撮影は1日限りで、時間がない。


■ 5日(土)。いくつか撮影に必要な小道具の買出し。それからカメラを抱えて、改めて撮影場所をまわる。カット割りを考えつつ、風景素材の撮影。これがそのまま、カメラを回す練習になる。なにせカメラを回す経験が極めて少ない。前日に回した映像で、いくつか技術的な不安を抱えてしまったのだ。今更すぎる。もっと早くに気付けたのに。その辺は僕の怠慢でもある。不安を抱えつつの前日。


撮影を控えていたけど、夜は新宿へ。かつて芝居の学校に行っていた頃の学友たちと飲もうという話。『東京の果て』にも出演してもらった横山くんこと横ちんとはしばしば会うも、他のKくんやOちゃんとは数年ぶり。今はそれぞれ住む場所も異なり、自分の生活を抱えて、芝居ばかりとも言ってられなくなっている。まぁ、それはそれ。そういう時間の経過を気にせず気楽にやれたので良かった。ルーズでいられる間柄なのは楽しい。23時半に一度帰宅。


酔いはすぐに覚めた。近所のデニーズで映画のカット割りの最終確認。どういう風に撮るか。所詮、技術はないわけなので、シンプルにきちんと撮れればとは思うも、やはりどう撮るか考え出すととまらない。3時頃に帰宅。


■ 6日(日)。朝8時過ぎに冨江くんとKさんと合流し、荒川のほど近くにある友人Dちゃんの家へ。この日の撮影はDちゃんの家を使わせてもらう部分の撮影。男の家で同棲暮らしをする男女の話。ある程度は、構想の中にあったカット割りに忠実に撮っていくも、その場の状況で変える所もある。ああでもないこうでもないと試行錯誤を繰り返しているとどんどん時間が過ぎていった。明るいうちに部屋で撮れる部分を撮り終えたのは14時で、それから外のシーンの撮影。外のシーンから『東京の果て』に出てくれた横ちん、それと『東京の果て』にちょい役で出てもらったり、『月を見に行く』で一緒に芝居を作ったFさんが合流。2人にはいわゆる『待ち』をずいぶんとさせてしまった。申し訳ない。


  外ロケは苦戦するかなと危惧していた。ちょっとふざけたことをいろいろやろうと思っていたから。予想に反してスムーズに撮影は進んだ。みんなの協力が有難い。ふざけたシーンはカメラを廻しながら大笑いしてしまった。横ちんになにかと走ってもらったのだ。良い走りっぷりを披露してもらった。ありがたい。


  それから再び部屋に戻って夜のシーンを撮影。僕はこの時点でもうかなりへばっていた。モニター代わりにもってきたテレビが重く、腰をやられたし、お腹の調子が悪くなっていた。疲れているのは僕だけじゃないのに。シーンの多い冨江くんやKさんも大変だったろう。なにせ僕はかなり長まわしをしていた。撮りながら気付いた。僕は長回しの画が好きなのだ。へばった僕を見かねて、Dちゃん、横ちん、Fさんがいろいろと動いてくれる。カットを変えるたびの荷物の移動や、モニターの移動。録音用のマイク持ちなど。本当に感謝。有難い。22時、部屋の撮影終了。実は予定の時間を2時間オーバー。『押す』っていうのはいかんのだけど過ぎてしまった。難しいものだなぁと思う。


  それから再び外のシーンの撮影へ。荒川に架かる扇大橋という橋の上で。ここで登場する男の役はFさんにお願いしていた。Fさんに『僕はいつもこういう役だなぁ』と言われた。とくにそういう役を意識してお願いしているわけではないんだけれども、いやはや。全ての撮影が終わったのは23時過ぎ。


冨江くん、Kさん、横ちん、Fさん、Dちゃん、全員に感謝の1日だった。みんなが自分の役割をどんどん拡げてくれたので、本当に助かった。僕一人では絶対に出来なかった。本当にありがとう。


まだ、撮影は終わってない。撮る予定のシーンはいくつもある。残りのメインは茨城の波崎へ行く男女2人のロードムービー。これは2月に撮る予定。冬の海だ。絶対に冬の海。どうなることか。ひとまず撮り終えたところをつないでみる。その作業をしつつ、ロードムービー用のプロットをつくっていく。

いよいよ面白くなってくる。