東京から月まで

東京在住。猫と日常。日々のことなど。

『砂の戯れ/カウントダウンヒロシマ』

今日も寒い。日がある午前中のうちに娘子を外に連れて行こうと思い外出。僕だけではごねるので、嫁氏も一緒に。で、公園に行ってしまえば遊びに夢中になるので、嫁氏は買い物に出かける。


以前は、滑り台をメインに遊んでいたのだけど、今はもっぱら砂場。スコップなどのアイテムがあるということもあるのだろうけれど、掘る盛る握る撒く。もっぱら娘子が夢中になるのは、砂場の囲いの上に砂を盛ったり、椅子に砂を盛るということ。おそらくスコップで盛るという行為が楽しいのだろう。


砂場の遊びは本当に無限にある。僕自身、よく分からないけれど、砂場で砂を掘っているといつの間にか目的も忘れてがむしゃらに掘っている時がある。




おさむしから借りていた本。『カウントダウン・ヒロシマ』を読み終える。アメリカ、日本双方の軍関係者から一般人まで数多くのインタビューを元に、原爆投下に至る日々を描いたノンフィクション。個人的に興味深かったのは、原爆開発に携わった人たちや、エノラ・ゲイの乗組員の人など、アメリカ側の人たちの姿を垣間みることが出来たこと。原爆開発や、投下に至るまでの克明な描写は、インタビューが基になっているだけに、個々の描写の中にとてつもない手触りを感じる。アメリカ側だけを見ても、原爆という一点に対して、様々な立ち位置で、それぞれの『正義』がある。で、読み終えて、本棚にずっと眠っていた大江健三郎さんの『ヒロシマノート』を読もうと決める。

『カウントダウン・ヒロシマ』が、関わりを持った方への徹底的なインタビューを基にし、極力著者の主観を排して(といいつつ、主観を排除することは絶対にできないのだろうけれども)、アメリカ日本の双方の視点から描くことで、水平な視野でヒロシマを描いたとするならば、『ヒロシマ・ノート』は著者である大江健三郎さんが訪れたヒロシマで触れたもの、目にしたものから感じ取った私見、言わば完全なる垂直的な視野で描いたヒロシマであると思われる。


カウントダウン・ヒロシマ

カウントダウン・ヒロシマ

ヒロシマ・ノート (岩波新書)

ヒロシマ・ノート (岩波新書)