東京から月まで

東京在住。猫と日常。日々のことなど。

『猫と梅雨入り』

14日(木)の夜に、かげわたりの家常さんの事務所に行く。一緒に働いているMさんが猫を飼ったとのことでそれを家族で見に行った。子猫と聞いていたけれど、想像以上の子猫で驚いた。つまりめちゃくちゃちっさい。両手に収まるし、寝床にしているのは『パイの実』の空き箱。そこに入っちゃうほど。

聞くとまだ本当に生後数週間くらいだという。目白近辺で拾われたらしい。何より元気なので良かった。Mさんや家常さんのまわりを元気に歩き回る姿は本当にかわいい。娘子も、これほど小さい子猫は見た事がなかったので、最初は少し緊張していたが、すぐに慣れた模様。

お腹が空いたようでミルクを温めて飲ますと、とても美味しそうに飲む。そして飲み終えると満足して眠ってしまった。赤ちゃんは人も猫も同じくらいか弱くて、だから愛おしく見える。


猫を見せてもらってから、嫁氏と娘子は帰り、僕は家常さんと喫茶店に行って話をした。諸々、気分が滅入る今の社会の中で少しでも前進するための模索。話はいろんな方向に飛びつつ、21時くらいから話し始めて、気がつけば深夜一時をまわっていた。家常さんはずいぶん前に勤めていた会社を辞めてフリーランスになりデザイナーを続けた。そして今、着実に自分のやりたいことを進めている。僕はフラフラとしたまま、前職を辞めて、ひとまずはまた次の仕事に就いた。話の中で、そういう部分のフラフラしている自分にも思うところがありだと自覚。『仕事』に対する向き合いかた、とか。


前進。少しずつでも。折しもいろいろと嫌になる報道が続く中で。報道されない個人個人の活動の集積が、必ずや何かの変化をもたらすと信じつつ。僕は僕の範囲で。


今日は休日。天気は良くなかったけど久しぶりに娘子と2人で外へ。近所の区民施設で遊ぶ。施設ではすでに2組の親子が遊んでおり、娘子はそれで最初しばし硬直していた。少し前の無鉄砲さは本当になりを潜めてしまった。家でのやんちゃな姿からは想像もつかない控えめさ。慣れてくればすぐに元気になるのだけど。

昼寝をしてから、昼食を食べ、少ししてからまた2人で外へ出た。雨は気にするほどでもない案配。少し娘子と散歩する。長靴であることをいいことに娘子は水たまりを見つけるとばしゃばしゃと跳ねる。横歩きをして、水を蹴る。
霧雨のような雨が、少し雨脚を強めて来たので慌てて娘子を抱っこして家路へ。住宅街の中を歩く。さすがに雨なので人通りは少ない。音もない。雨音もなく、それでいて髪や服に水滴がつく。まるで身体からにじみでてくるように。抱っこされながら娘子が何か歌う。鼻歌みたいだし、言葉にならない声のようでもある。音も無い路地を、霧雨のような雨の中、娘子の歌だけが響く。夕方の5時過ぎだったけど帰ってすぐに風呂に入った。