東京から月まで

東京在住。猫と日常。日々のことなど。

『夏の始まりの妹』

スタジオジブリが出している小冊子「熱風」は、とても読み応えがあるだけれど、なかなか書店で手にいれることができない。で、最新号の特集が「憲法改正」なのだけど、それがネット上で閲覧することが可能だ。戦争を知る人が語る戦争。戦前の空気感が漂い、どこか昏さがある現在に警鐘を鳴らしているように思う。


火曜。仕事で、ある映像作品の試写を観させてもらう。音楽が流れて、それが宮内優里さんの曲だなと気付く。エンドクレジットで確認。やはりそうだった。宮内優里さんの楽曲は、不思議な魅力がある。そして、すぐに宮内優里さんだと判るほど、独自の響きがある。


水曜。夜に雨が降り、蒸し蒸しする。帰りに嫁に買い物を頼まれ、いつもは行かないコンビニに寄る。その途中で古本屋の前を通り、店外に置かれている本をなんとなく見ると、原田宗典さんの『箱の中身』の戯曲がある。懐かしくて手に取る。大学1年生の時に上演した作品だ。哀しくも100円で売っており、思わず購入してしまった。それで読み返す。すっかり忘れていたけれど、読めば思い出すもので、ああそうだったな、こんな台詞だったなと思いつつ読む。今読むと、いろいろ思うところもあるし、もっとこうすれば良かったかなど思うけれども、なにせずいぶん昔の話。


木曜。仕事出勤前に期日前投票へ。思ったよりも会場は人が多かった。この勢いで投票率が上がってくれることを望む。仕事まで余裕があったので、家族で前から行きたかった東通り『天山』という天ぷら屋さんに入る。美味しい天丼を食し、僕は仕事へ。


帰宅すると、黒猫のクロがやけに甘えてくる。数日前の緊張っぷりはなんだったのかと思うくらい甘えてくる。うれしいが、もうすぐお別れだと思うと寂しくもある。で、今朝起きると、インスタントラーメンやひじきの袋などがビリビリに破かれて中身を食べられていた。飼い猫のみぞれは絶対にしない行動。うーん、猫それぞれ。


金曜。朝から気合いをいれて仕事をこなし、18時半に職場を早々に出る。渋谷にて遊園地再生事業団のリーディング公演『夏の終わりの妹』を観劇。8月に発表される小説を基にした戯曲のようで、その小説からの抜粋と思われる言葉は、独特の流れるような文章だった。使用される音楽が素敵。とはいえ、あくまでの戯曲の言葉を読むことに徹したリーディング(と、歌)。これが本公演でどのように立体化されるのか楽しみ。観劇後、外に出ると肌寒いくらい涼しい。渋谷駅まで歩く道々で、リーディングの言葉を反芻。9月の本公演の時は、まだ残暑厳しい暑さの中を、劇場から歩くのか。あうるすぽっとなので散歩がてら行けるから是非行きたい。それにしても、本当に涼しい夜。