東京から月まで

東京在住。猫と日常。日々のことなど。

『スペインに思いを馳せつつ、声は響き』

tokyomoon2017-05-24

仕事で日曜は仙台へ。ネットで調べると、家から東北方面に向かうには東京駅へ向かわずに、大宮駅に向かえと指示される。東京駅や、もしくは上野駅の方が近い気もするけれどここは機械に従いつつ池袋から宇都宮線で大宮へ。さすがに日曜の早朝の新幹線は空いている。三列シートを独り占めしつつ仙台へ。進行方向右側は日差しが入ってきて眩しいくらいだけど、車窓からの風景をみたくてカーテンは締めない。外を見る、が、気がついたら寝ていた。日差しで少し汗をかいてた。1時間半後に到着。


毎度同じことを書くものの、仙台、近すぎ。もちろん新幹線では、だけど。驚くような早ささで到着し、午前中からある仕事でも朝からの移動でなんら支障がない。


というわけで1日、仕事。東京は暑かったらしいが僕は室内作業だったので外の雰囲気はわからず。昼時に少しコンビニへ出た時にはすごく暑かったので、どうやら日本全国暑かったのではなかろうか。


仕事で少しだけ、おこがましいものの、まだ若い俳優を志す人たちに演技について話をする。僕ができることは自分の経験や実感を話すだけなのだけど、それをなんとか言葉にした、つもり。持ち時間はあっという間に過ぎてしまい、もっと話せればとも思ったけれど仕方がない。果たして自分の気持ちがどれほどきちんと伝えることができたか。


仕事が終わってから、仕事でお世話になっている方から夕ご飯に行こうと誘われ近くにあった洋風の居酒屋へ連れて行ってもらう。詳しい年齢はわからないのだけど、かなりご高齢なのに、ある映画を観た影響で、スペインが好きでになり2000年以降で6回ほどスペインへ行ってるという。スペインはそれぞれの土地で雰囲気が違い、どこへ行っても面白いとのことでたくさん話してくれた。僕は海外に行ったことが1回しかなく、日本以外の世界はまったく知らないことばかりだけど、どんな年齢からで意欲があればいくらでも行く機会はあるのだなぁと思った。とくにスペインは前から確かに行きたいなぁと思っていた。



その方は映画『トーク・トゥ・ハー』に出演しているハビエル・カマラが好きで写真を一緒に撮ったという。驚いた。ペドロ・アルモドバル監督の作品で僕も大好きな映画だ。僕も好きだと伝えると、『ボルヴェール』『オールアバウトマイマザー』そして『バッドエデュケーション』。ガエル・ガルシア・ベルナルのカッコよさったらない、という話になる。というわけでたくさんいろいろな話をして23時頃、酒宴は終わり。僕はホテルへ。


仙台は駅からアーケードの商店街が十字の形で伸びていて、日中は賑やかなのだろうけどさすがに日曜のその時間は人がいない。酔い醒ましにコンビニでアイスコーヒーを買い、ベンチに座る。どこかで若い学生だろうか、男たちが楽しそうに叫んでいる。アーケードの中で叫ぶと声が反響する。それが面白いのだろう。アコースティックギターを持った女性が閉まっている店の前でギターケースを開き、調律を始め、それから弾き始めた。オリジナルの曲だろうか。アーケードの中で、ギターの音色は不思議な響き方をして、アーケード全体に響いているような気がした。しばらく聞いてると、老人が自転車でその女性の目の前にやってきて、なにをしているのか、と聞き始めた。ギターの練習をしたくてこの時間に来たのだ、ということを女性は伝えていた。その後もよく聞こえなかったけど、老人はやたらと女性に話かけており、女性もそれに丁寧に答えてしまっていたので話が延々と続き、もう少しだけ演奏を聞きたかったけど、コーヒーも無くなったのでホテルへ戻る。ホテルは間違えて喫煙部屋を取ってしまい、タバコの匂いが嫌だった。