東京から月まで

東京在住。猫と日常。日々のことなど。

『桜を観たりする土曜』

朝、そこまで早く起きる必要はなかったのだけど、なんとなく普段と同じくらいの時間に目が覚める。それで朝食を食べて、台所やトイレを掃除。掃除機をかけて、床を水拭きしたり、洗濯物や布団を干す。

 

一息ついてから、昨夜見た桜がみたくて外へ。近所のお寺の参道の桜並木はまだまだ満開で良い具合。人出がやけに多いと思ったら、近所の高校が入学式だった。つくづく春だなぁと感じる。

 

それから新宿御苑へ行ってみる。土曜ということもありやたらと混んでいる。春休み期間、事前申請をしてないと入れないくらい混んでいたのだけど、パスポートを持っている人は申請も免除される。ディズニーランドでいうところのファストパス並みにすいすいと進み入れる。持つべきは御苑のパスポート。

 

御苑の中の桜も満開でとても眺めが良い。そのせいだろう、とてつもない人がいた。芝も徐々に緑に色づいていた。日の当たる芝の上にシートを引き、本を読む。小出しに読んでいた「人志とたけし」。お笑いについての話の中に、LDHの役者たちが自分のキャラを作るわけではなく、自分の意志と、ファンの期待と、フィクションのキャラクター性を行き来しているという話題に触れる箇所があり、それが興味深かった。

 

それからLDHの若手は、ひとつのキャラクターだけを持っているわけではないんです。「HIGH&LOW」では、ワイルドな役をやったけれど、さっきの「PRINCE OF LEGEND」の中では王子をやってみたりして、自分のキャラクター/アバターを二つ三つもっているんです。分散してバランスをとっているわけですよね。(中略)そういえば依存症のサバイバーの世界では、依存症とは一つの対象にしか依存できなくなった状態であり、本当の自立とはむしろ、誰にも依存しないことではなく、依存対象がつねに複数あって、それをうまく切り替えたり、バランスよく依存度を分散できることだ、と言われています。

 

これは、今の仕事とも関連する部分があり、なるほどなぁと首肯することがあった。それにしても笑いについて考えることも多く、とても面白い本。何度も繰り返し読みたい。

 

それから、小川洋子さんの『ホテルアイリス』を読む。こちらもこちらで面白く、無我夢中で読んでしまう。御苑は16時半までしか開いてないため、場所を移動してさらに読み、あっという間に読了。もともと映画が気になっていたのだけど、原作も面白かった。映画館でやっているうちに観にいきたいけど、いけるのだろうか。

 

夜、仕事の用件で一つ映画を観る。やりたいことを形にすることはもちろん立派だと思いつつ、一本の映画の中に、何を詰め込むか、バランスが重要だなぁと実感。ゴールが明確にある物語を、どのようにしてゴールまで持っていくか。わりと強引に持っていってしまうと、無理があると感じてしまうこともある。本当に難しいものだなと思う。

 

夜はまだまだ寒い。