東京から月まで

東京在住。猫と日常。日々のことなど。

『他愛もないこと』

5日(火)
まだまだ暑い日々が続き、少し歩くだけで汗だくになる。日中とある仕事で、20年振りくらいにとある方と再会。仕事先で会うというのも不思議な縁だけど、自分の素性を伝えると名前を憶えてもらっていた。僕は、20年前と比べると、まったく想像もしない仕事をしているが、相手は、20年前の延長にいるような仕事をしていて、話を聞くと今では社員の方も抱える会社をやっているという。それも立派だなぁと思う。

いずれにしても、お互い、元気にやっていることが何よりだ。どこかで元気で生きていてくれればそれだけで十分。

家に帰り、なんだか映画を観たくなり、久しぶりに小津安二郎さんの「お早よう」を観る。子どもたちが中心の物語。頭を手で押すと放屁をするという、非常にくだらない遊びを楽しそうにする子供たちの、その姿がなんだか生き生きとしていて良い。特に一番下のちっちゃい男の子の自由な振る舞いが良い。ああ、良いなぁ、なんだか気持ちが良くなる映画。小津安二郎さんのカラー映画は遊び心に溢れていて、特にこの「お早よう」は幸せな気持ちになる。


6日(水)
やや不安定な天気。仕事をしていると急に雨が降り出す。夕方以降は天気が崩れるとは予報で言っていたけれど、わりと早い時間から雨が降った。で、すぐに止み、晴れ間がみえて、蒸し暑さが戻ってくる。つまりは、暑い。

仕事終わり。20時過ぎ。帰ろうとしたら、習い事を終えた娘の姿が見えた。一緒に習い事をしている友人たちと一緒に帰っていたので、声はかけなかった。娘も中一。娘には娘のコミュニティがある。そもそも習い事も電車に一人で移動している。

そういえば、娘にお小遣いを渡すことにした。まぁ、これまでそういうのを渡してなかったのもどうなのか、という意見もある気がする。娘のリサーチによると、周りのクラスメイトたちは、月3000円のお小遣いが相場なのだという。自分の頃と比べるのも無意味だし、そもそも忘れている。ということで、娘に3000円渡す。自由に使うなりアレしてくれればよろしい。

帰宅して、筋トレしつつ、また映画を観たいと思い、棚を物色。小栗康平監督の「死の棘」を観たいと思って棚を探したけれど見当たらなかった。そういえば、誰かに貸したまま帰ってきてないかもしれない。無念。で、行定勲監督の「きょうのできごと」を観ることに。久しぶりに観たけど、なんだか良い作品だった。他愛もない学生たちの飲み会と、それと関係ない世の中の出来事。クジラの座礁と、とある男性がビルに挟まれた事件。後から振り返ったら、その日の思い出なんて、「酒飲んで他愛もない話をした」程度で、印象深いものではないかもしれないけれど、そういう日々の積み重ねが、大学時代だったと思う。自分にとってもそうだった。座礁したクジラを観にいったみたいなことはなかったけれど、酒を飲んだ夜に、仲間たちとふらっとでかけた覚えはある。目的はあったが、なんだったかは忘れた。目的を果たすことよりもそうやって何かすることが単純に面白かった。

夜はどんどん過ごしやすくなってきた。