東京から月まで

東京在住。猫と日常。日々のことなど。

『久しぶりの陽射しとインプット』

少し肌寒くて布団にくるまって眠っていた。娘がバタバタと起きだしている。どうも土曜登校の日らしい。それがどういった頻度であるのかは不明。

僕も朝、起きだして朝食。普段食べているパンやブロッコリーの他、久しぶりに買ったトマトやキウイを食べる。トマトもキウイも美味しい。それから仕事へ。諸々メールの対応。多くの人が介在する仕事はいろいろとやらねばならないことも多い。見落としがちのミスもあるので気をつけなくてはならない。

その後、落ち着いたので、良い天気なので新宿御苑へ。まだまだ木々も緑だけど、落ち葉が目立ってきた。陽も強いけれど、強烈に暑いわけではない。少しばかり陽に当たりながら、先日購入した志村貴子さんの『淡島百景』4巻を読む。学校に集まる個々の登場人物を丁寧に描いた物語。その時、その登場人物がとった行動は、嫉妬や妬みからのものであったとして、それを後になって悔いて、過ちを謝ったとしても、それを素直に飲み込めないこともあるし、逆に、あの頃はなぜあんなことで怒ってしまったのだろうと素直に笑いあえたりもする。大切なことは『今』なのだということがきちんと描かれているので読んでいていつも温かい気持ちになる。

それから、川村元気さんの『百花』の小説を読む。小説それぞれ。いろいろな書き方がある。さらさらっと読めて夕方には読了。見上げると、陽が暮れて新宿御苑全体が少しオレンジ色っぽくしているような感じになっている。具体的にどこが、ということは言えないのだけど、明らかに真夏とは違う、夏の終わりの夕暮れ。

それから、思い立って池袋へ移動。池袋の映画館でウォン・カーウァイ監督の『ブエノスアイレス』4K版を観る。チケットが2100円だった。4Kにするのにお金がかかったということか。冒頭のイグアスの滝のシーン、以前に観たときも好きだった。カエターノ・ヴェローゾの歌が好きということもあるけれど。濁流のような濁った色の、ものすごい勢いの水量がこれでもかと滝つぼへ落ちていく。物語自体の、金が無い二人が、アルゼンチンで働いたり、怪我を直したり、と、放浪の流れで過ごしている日々を描写する感じが、ダラダラしているはずなのに、サクサクッとした編集で、ポンポンと進んでいく。住まいの共同調理場で、タンゴをじゃれ合うように踊る場面の、ただ、踊っているだけなのになんだか見守ってしまう画。主人公たちの、本来暮らす街が台湾で、その真反対ということでアルゼンチンが配されているのだな。映画の最後、具体的に、時の権力者の訃報のニュースが差し込まれるのは、この作品の時代の明示と共に、彼らの若い放蕩の時代の終わりも象徴しているのかもしれない。

映画館を出ると、外もひんやりとしていて、だいぶ涼しい。やはり夏は終わった。家に歩いて帰る途中、空にびっくりするほど、きれいな月。中秋の名月。地元の神社で御祭禮の催しをしており、屋台が賑やか。少し覗いてお参りをして帰る。

帰宅したら、まだ嫁も娘も習い事から帰ってきておらず、筋トレをしてぼんやり。今日こそ日記をまとめて書こうと思ったものの、なんだか疲れて断念。日焼けをしてしまって体力を消耗した模様。