東京から月まで

東京在住。猫と日常。日々のことなど。

『夜への長い旅路』

朝、また、やけに早い時間に目が覚めて、二度寝する。目が覚めると、ズボンが濡れてる。何かとおもったら、ネコが食べた後に戻してしまったものを尻で踏んずけていた。それに気づかないとはなんたること。眠りが深いのか浅いのかよくわからない。

朝ごはんを食べてから、前からやろうと思っていた、服の断捨離。1年、着てなかった服を思い切って捨てる。やや後ろ髪、引かれる服はあったが、できるだけずばっと。それでもTシャツ関係は、「これは、、」とキープしてしまうので、ダメだなと思う。とはいえ、一袋いっぱいになった。


その後、大塚まで移動してから、バスで錦糸町方面へ。以前から不思議だけど、大塚駅前から錦糸町へ向かうバスがある。そこそこの本数が走っているから、ニーズがあるのだろう。ゴールの錦糸町駅へ行くというより、その途中、後楽園ー上野、御徒町ー蔵前と、地図で見ると、ほぼまっすぐ一直線に都内を横断するので、その途中途中で使用する人がいるのだろう。ということで、乗っているとそれなりの人が乗降する。隅田川を渡り、スカイツリーを横目に目的地付近まで到着。多少、電車よりは時間がかかるものの、目的地近くまで行けるという点では非常に便利。

が、バスの中に忘れ物をしたことに降りたあと気づいた。不覚。とはいえ、用件があったので、まずはそちらを。

仕事のご縁で、シアター倉という場所で上演されていた「夜への長い旅路」という作品を観劇させてもらう。恥ずかしながら、この戯曲の存在を知らなかった。作者の自伝に近い作品とのこと。180分ほどの上演時間、わずか5名の登場人物。とはいえ、濃密で、長さを感じないほど。家族間で生じる、互いへの葛藤。沸々と沸き上がり、時に感情が露わになる。リュウマチや肺結核などの抗いがたい病魔、そこに、個々が抱える仕事の悩みなどが重なり、家族とはいえども、お互いに思っていた不満があふれ出す。そのやりきれなさ。特に、「お前さえ生まれてこなければ」や、「お前のことを陥れようとしていた」などのむき出しの言葉が飛び交いつつ、それでも、家族という避けがたいつながりの中で、お互い向き合わねばならない。

刺激を受ける作品を観ると、ほどよく疲れる。劇場を出てから、本当は菊川に気になっていた映画館があったのだけど、なんだか少し億劫になってしまったので、隅田川の方へ向かう。多少、遠いけれど、歩けないことはない。しばらく歩いていると、墨田川が見えてくる。川岸の歩道で少し休憩。座ってぼんやり川を眺めたり、スカイツリーを眺めたり。それから佐藤泰志さんの短編集を少し読む。徐々に日が暮れてくる。散歩やランニング、観光をしている人が歩道をたくさん行き来する。川が近くにある生活は良いな。こうやってゆっくりできる時間があるのは良い。

それから、また歩く。バスで落としたものが、巣鴨の営業所に置いてあると連絡をもらった。正直なところ、もはや処分してもらっても良いかなと思ったけれど、なにやら電話口の方が、熱心に「ありますから」と伝えてくるので、引くに引けず。とりあえず、隅田川から御徒町駅まで歩くことにする。蔵前や、住所でいうと元浅草の近く、春日通りを歩く。観光の方が多い印象。でも、路地を覗くと、地元の人の家もたくさんあり、こういった風景も下町の一つの風景だと思う。信号待ち、陽が暮れてくる。まだまだ暑いけれど、陽の暮れ方はなんだか、秋を感じる。何が、どう、というのは上手くいえないのだけど。

御徒町から山手線に乗り、巣鴨へ。都営の営業所は巣鴨駅の近くにあった。そこへ行くと、すぐに理解されたようで「ああ、はい」と落とし物を渡される。免許の確認など、本人確認もされたけれど。それから夜ご飯。駅前の定食屋で、ミックスフライを注文。お腹いっぱいで、外に出て、どうしようかと時間を見るとまだ19時台。もっと遅い時間かと思ったけれど、まだ少し余裕があったので、カフェに入って、やや仕事など。

カフェを出るころには、暑さも落ち着いていた。この感じはもう秋そのもの。それから電車で帰るには乗換が面倒だったので、久しぶりに電動自転車LOOPで帰る。快適。慣れた道なので、細道などを電動自転車で突き進む。あっという間に到着。便利だよ、電動自転車。

帰宅してから、なんとなく映画。大島渚監督「夏の妹」。微睡みながら。佐藤慶さんはとても渋いお芝居をするなぁと思いつつ。なんやかんや三連休終わり。比較的、ゆっくりできた連休。