東京から月まで

東京在住。猫と日常。日々のことなど。

『ラザロ/ビアガーデン』

■ 髪を切った。ずいぶん切っていなかったので伸びに伸びていたものをばっさりと。髪質の問題なのだろうけど、どうも僕は後ろ髪が厚くなるようで、後ろから見るとヘルメットみたいになっていたらしい。もっというとダースベイダーのようだという。それはさすがにあれだなと思い、ばっさりいった。髪を切りに行くと、短くしないと切った気がしないのもある。これから夏本番だし、涼しくてスバラシイ。


■ で、土曜日。朝から仕事。6時半に会社に集合のところなのに、目が覚めたのが6時20分だった。慌ててタクシーに乗る。迷惑をかける一歩手前で職場に着いたが、タクシーの運転手曰く、これ、平日だったら混んじゃってアウトだったとこのこと。あぶないあぶない。どうも睡眠に関して油断がある。


仕事が予定よりもかかり22時過ぎに終わった。その足で東中野ポレポレ東中野に。井土紀州さんの『ラザロ』公開記念オールナイトを観る。『ラザロ』三部作。上映の順番的に、主人公の女性マユミの誕生が描かれた『朝日のあたる家』が最後に来たのが何でなのかよく判らなかったのだけど、後のアフタートークで製作順にプログラムが組まれていたことを知る。もともと、監督の構想の中でマユミの誕生は考えられていたのだろうか。最初に作られた『蒼ざめたる馬』の作中ですでにマユミがマユミたる姿(首に痣がある)時点で、多少なり背景は考えにあったのだろうけど。後にどこかで再撮をした箇所があると言っていたが、憶測ではビルの屋上で妹の描いた絵を見るシーンか。製作過程の偶然もあるらしいのだけど、現在の社会に真っ向から、それも相手の土俵の上で対立するマユミの誕生が伊勢の海で、そこから京都、東京へと流れていく過程が僕にはとても興味深い。マユミを差別される日本の二つの外部の片側にいるものだとするならば、伊勢から京都、東京への流れにはどこかに必然を感じる。製作順では違うが、おそらく三部作では完結篇となるのだろう『複製の廃墟』のラストシーンがたぶん埼玉県秩父市の美の山公園であったこともまた、たまたまとはいえ、偶然だとは思えない。そこは皆野町に程近い場所だ。ある者にとって、そこは終の場所たるところだった。


そういったことは個人的な感想だけど、とにかく『ラザロ』三部作や井土紀州さんらの活動、いわゆる自主映画という分野の面白さを体感できた。惜しむらくは『百年の絶唱』を力尽きてところどころしか観れなかったことだ。ラストのあの高揚感。どこかでもう一度きちんと観たい。


■ 日曜は、昼過ぎから起きて、冒頭に書いたように髪を切りに行った。それからかげわたりの家常さんや宮嶋くん、マネージャーのM、カタカナの谷川さんと池袋で合流。東武百貨店の屋上ビアガーデンで飲んだり話したり。主に『空耳プラネタリウム』の反省点など。イベントを運営するということの難しさよ。そのビアガーデンはある韓国料理チェーン店が主催しているのは、看板やメニュー表で判ったのだけど、かげわたりのベース宮嶋君は酒宴もしばらくたってから「このビアガーデンはやけに韓国料理が多いのな」と思い切った発言をしていた。ある種の素質を兼ね備えた逸材だと思う。それにしても久しぶりにゆっくりしゃべったし、ビアガーデンは気持ちいい。