東京から月まで

東京在住。猫と日常。日々のことなど。

『こんな日もあるのかと』

ある程度、落ち着いて、バランスよく、仕事もできるかな、と思った矢先に、普段ではやらない、定期券を家に忘れるということを、社会人になってほぼ初めてやってしまう。凡ミスはいかんなぁと思っていたら、兄から連絡がきて、母が施設で転び、骨折をしたと報せを受ける。で、その流れで、施設を出て入院することに。元々施設が、老健という短期入所型の場所で、安心してお任せで来たこともあり、つい長く入らせてもらっていたのだけど、「このタイミングで」と早々に退所となってしまった。こういう時の手際の良さが、なんともだけれども、こちらも甘えすぎていた。

そんなこんなで茫然としつつ、仕事をしなければとパソコンの電源を入れようとするが、微動だにしない。何度電源を入れても、アダプタを入れ替えてみても、まったく動かない。パソコンが壊れた。幸いなことに、メールなどはGoogleを利用しているので、他のパソコンからもログインはできる。が、パソコンにしかいれてなかったあれこれが二度と取れない。不覚だったが、バックアップを取っているようなしっかりしたことは全くやってない我が身が悪い。へたる。

職場の方に代用のパソコンをお借りできたが、やや旧式のため、起動が遅く、謎のフリーズもする。そして、微妙にキービードの位置が違うだけで、ややストレスを感じる。

で、そんな矢先、また別のやや金銭的なトラブルが舞い込んでくる。しかし、これも対処せねばならぬ。と、キャッシュディスペンサーへと向かう。なんだろうか、出来ること、できないこといろいろあるが、ここへきて「出来てしまうこと」というもののあはれを感じつつ、茫然とする。

やや言葉を失し、仕事の都合でJR高田馬場駅で下車し、歩いて帰ろうと早稲田通りを歩いていると、早稲田松竹で、「イオセリアーニ特集」の文字が。「歌うつぐみがおりました」を20時10分から上映するという。スマホの時計を見ると、20時5分。これは何かの導きかと、チケットを買う。やらねばならない仕事はあったけれど、さすがにやや知ったことか、という気分に。

で、よかった。観てよかった。イオセリアーニ節の、とりあえず、みんなで歌ってみる、みたいなシーンはやっぱり心地いい。で、一筋縄で終わらぬラスト。雑踏の中で、その悲劇もまた、翌日には忘れ去られてしまいそうな手触り。ああ、油断ならないなぁ。世知辛いなぁ。

それにしても、この日は、一日でいろいろなことが起こり過ぎた。何かの、呪いみたいなものが凝縮されたんじゃないかと思ったけれど、とりあえず、こういう日もあるんだなと帰宅。